Source: IDC. 2010年第4四半期(10月~12月)のスマートフォンベンダートップ5 |
トップ5にサムスン電子とHTCが入った点が興味深く、この2社は2010年にスマートフォン市場で大きく躍進している。前年同期比でサムスン電子は約3倍、HTCは約2倍へシェアを高めている。それぞれ3.3%、4.5%から一気に数字を伸ばしてきた。出荷台数ベースでも、サムスン電子の前年同期の数は180万台にしか過ぎない。HTCも240万台と、今四半期と比べると明らかに少ない。
また、Nokiaのシェア低下も注目すべき点だろう。Nokiaの前年同期のシェアは38.6%、出荷台数は2,080万台、それが今四半期は28.0%、2,830万台。台数ベースでは大幅に増えたものの、シェアは下げている。これは世界的なスマートフォン市場拡大の流れに乗り切れていないことを意味している。同じことはRIMについても言え、やはり出荷台数は増えたもののシェアは落としている。
スマートフォン市場が拡大しているとはいえ、主役はAppleのiPhone、米Googleが開発するOS「Android」を搭載した端末群の2プラットフォームに絞られる。拡大の流れの大きな割合はこの2プラットフォームが占めており、Nokia、RIMの存在感は相対的に下がってきている。
とはいえ、Androidに関しては一つの端末ベンダーがトップ3に食い込むのはまだ厳しいだろう。
2010年第4四半期のAndroidスマートフォンの出荷台数は調査会社Canalysの調べでは3,330万台。今回IDCが発表したデータを照らし合わせればわかるが、この数字はサムスン電子、HTC、6位以下のメーカーの数を合わせて達成したものになる。
また、2010年全体(1月~12月)のスマートフォン出荷台数は3億260万台となっている。
通年での端末ベンダーのランキングはトップがNokia、2位がRIM、3位がApple、4位がサムスン電子、5位がHTCと、顔ぶれは同じ。RIMとAppleの順位が2010年第4四半期とは入れ替わっている。変化の流れはこの通年のデータと2010年第4四半期のものを比較してみても一目瞭然で、旧2強であるNokiaとRIMのシェア下落が進み、Apple、サムスン電子、HTCの存在感が高まっている。
Source: IDC. 2010年のスマートフォンベンダートップ5 |
【情報元】
IDC/プレスリリース
GAPSIS/2010年10月~12月期の世界スマートフォン出荷台数シェアでAndroidがトップへ浮上