さらには最近WiMAXを購入したこともあって、全ての端末のパケット通信をこのWiMAXに集約してみることにしました。そして音声通話も、このWiMAX上でSIPを使って、通話することにしました。
過去数ヶ月私が実際に通信キャリアに支払っていた金額と、今月支払う予定の金額とを比べてみたいと思います。ここまで書いている段階で、データの収集は完了しているのですが、かなりびっくりの節約効果があることが分かりました。
WiMAXって何だったっけ?
私が使用しているのはNECから11月末に発売されたWM3500Rという機種です。発売されてから数週間は、そもそもサインアップにすら接続が出来ないなどの深刻なバグが発生していたのですが、最近発表になったファームウエアでようやく普通に使っていても満足できる代物になりました。
私の所有している WiMAX WM-3500Rについての記事は以下でも閲覧が出来ます。ご興味のある方はどうぞ。
- モバイルWiMAXルータ Aterm WM3500Rのファームを上げて通信が安定しました
- モバイルWiMAXルータ Aterm WM3500Rを購入しました(速度テスト編)
- モバイルWiMAXルータ Aterm WM3500Rを購入しました(設定ノウハウ編)
- モバイルWiMAXルータ Aterm WM3500Rを購入しました(フォトレビュー編)
また、あまりインターネット上で語られていないのですが、WiMAXはレイテンシ(遅延)が低いという事も特徴の1つです。家庭のネットワークと比較してはいけませんが、3Gなどにくらべても低いレイテンシのために、Webの閲覧など、複数の細かなファイルが存在するようなページ構成の場合でも、非常にサクサクと通信が出来ますので「よっこらしょ」と一瞬の待ち時間のようなものが発生していた3Gよりも快適です。
SIPって何?
通常我々は、キャリアの音声サービスを使用して通話を行っています。SIPとはキャリアの音声サービスを使用せずに、SkypeやGoogle Talkなどのサービスを使用することで、自分の音声をパケット通信上に乗っけることを言います(厳密には違いますが、イメージとして捉えておいてください)。
メリットは何かというと、キャリアの音声サービスを使わないので、当然のことながら通話料金が安くなること。デメリットは、電話番号がもう1つ増えることでしょうか。多くの場合は050-AABB-JJJJといった番号になると思います。
私の場合は、Briaというソフトを使っており、他のSIPサービスプロバイダに接続することでコストダウンをはかっています。
WiMAX導入前の音声を含む通信料金はこの額でした
私はずーっとドコモユーザーだったこともあり、今までスマートフォンでもSIMフリー版を海外から取り寄せて、そこにドコモSIMを入れて使っていました。
ドコモではSIMフリー端末を使用してパケット通信を行う場合、価格上限の10,500円が適用となるため、これに音声サービス(どれだけ通話したのか)を加えた金額が毎月の請求額となります。
例えば、自分の請求額はこの額でした。
毎月実に1万5千円から2万円近い額をドコモさんに年貢としてお支払いしていたことが分かります。^^;)
WiMAXとSIPを導入したら費用が劇的に下がりました
いきなりものすごい節約効果だと思った方もいると思いますが、正確に言えば、この額にSIPサービスプロバイダの料金を加えたものが正式な料金となります。
SIP(音声)の価格はこのくらいでした
※クリックして拡大 |
1483円!
実は1つ落とし穴があって、このSIPですが、WiMAXのパケットを使っていますので、地下などのWiMAXエリア外からは050のSIPの番号で受発信することが出来ません。ですが、通常の携帯電話の番号では受発信できますので、緊急時には余った無料通話分で会話が可能です。
自分の場合は、無料通話分はもちろんのことながら、ほとんど音声サービスを使っていませんので無料通話が余り過ぎなほど余っています。もう繰り越しは必要ない!?
料金の変化を簡単にまとめてみました
WiMAXとSIPを導入することによってどのくらいの経済効果(笑)があったのかを簡単にまとめてみました。
※クリックして拡大 |
ちなみに、12月の請求明細の詳細をこちらから閲覧可能です。より詳細な内訳が知りたい方はどうぞ。
パケット通信だけをWiMAXに切り替えるだけでは、それほどの費用削減効果が期待できないものの、音声部分(青色)を大幅に圧縮することが出来ました。
ストレスもあるけどWiMAX+SIP運用をお勧めします
この節約術は何も個人だけじゃなくて、会社でも期待される費用削減効果だと思います。WiMAXでの運用は、例えば地下に入ると、一気に通信圏外になるためにそこそこのストレスを感じますが「昔だってそうだったじゃないかハハハ」と考えることの出来る人なら、大いに導入検討の余地はあると思います。
自分の場合ですが、地下での待ち合わせなどはSIPを使わずに通常通り携帯電話から受発信していますし、メールなどはSMSを使うようにしています。
スマートフォンなどの通信端末が増えれば増えるほど、この方法は実に有効になってきます。お勧めです。
記事執筆者プロフィール
河野謙三
NSP-mono ファウンダー、代表
ブログ:NSP-mono blog、Twitter:@kenzokono
1996年から約7年間、アメリカに在住。シスコシステムズのエンジニアとしてインターネット黎明期に多くのサービス立ち上げに携わる。日本へ帰国後はNTTコミュニケーションズを経て現在は金融に勤務しながらITを中心としたビジネスのアドバイザリー活動を続ける。
NSP-mono ファウンダー、代表
ブログ:NSP-mono blog、Twitter:@kenzokono
1996年から約7年間、アメリカに在住。シスコシステムズのエンジニアとしてインターネット黎明期に多くのサービス立ち上げに携わる。日本へ帰国後はNTTコミュニケーションズを経て現在は金融に勤務しながらITを中心としたビジネスのアドバイザリー活動を続ける。