また、30分を超えるハンズオン動画も掲載している。この動画は操作中の様子をひたすら撮影しただけのもので、特別な編集もしていない。端末の感触がそのまま伝わるのではないかと思う。ただし、撮影時にカメラを固定できなかったことも含めて、やや見苦しい部分もあるので、その点はご了承願いたい。
1点注意事項があり、記事として紹介するのが遅くなったものの、この動画を撮影したのは10月29日だ。触った端末はその時点での広報向けデモ機になるため、最終製品の仕様とは異なる可能性があることにも注意して欲しい。
それでは早速ハンズオン動画を4本掲載したい。1本目には主にウェブブラウザの動作を、2本目以降には各アプリのデモを納めている。ブラウザやFlashコンテンツの感触だけをチェックしたい場合には1本目だけで十分だ。なお、筆者自身、GALAXY Tabをイベント以外でまともに触るのはこの機会が初ということに加え、時間も限られていたため、わからないなりに触っている動画になるのでご了承願いたい。操作ミスや迷うシーンもいくつも見られる。
次に筆者の全体的な感想を言葉で紹介したいと思う。
結論から言うと、現時点ではAndroidタブレットの中ではベスト製品だと思う。おそらく、実際に端末を触った方の多くが同じ意見になるものと考えられる。それだけ完成度が高い。もちろん、完璧かと問われるとそうではなく、ときにはストレスを感じることもある。しかし、ディスプレイの解像度の高さ、まずまずの筐体デザイン、Flashコンテンツがそれなりに動くこと、UIの軽快性、Android Marketが利用できる点だけでも十分に魅力的な要素。それに片手でも持てる手頃なサイズで、重さも軽い方だ。
7インチサイズのタブレットを求めている方にはオススメできる端末。
それでも万人にオススメできるわけではない。やはり用途や目的次第になると思う。日常的な一般用途であれば4インチ程度のスマートフォンで十分代用できるとの考えもあるだろう。最新のAndroidスマートフォンを持っている方の場合は、7インチとはいえタブレットは必要ない可能性もある。しかし、そういった大元のマッチング違いを除けば、ベストな製品になる。米AppleのiPadとの違いを聞きたい方もいるかもしれないが、ディスプレイサイズが異なるので、どうしても実際には比較しにくい。
それでは以下、良かった点、気になった点をいくつかピックアップしてみたい。
まずメニュー周りやブラウザの動作、全体的なレスポンスについては概ね良好だ。メニューはストレスなく軽快に操作できる。全体的なレスポンスも同様で、十分に快適。これらに関してはHTC製AndroidスマートフォンやGALAXY Sと同等レベルにある。ブラウザも同じで、軽快に利用できる。ただし、Flashコンテンツが含まれているサイトや、もともと重いサイトであればもたつくこともある。しかし、一般的なサイトの場合は実用上問題ないレベルのスムースさで表示されるし、ズーム処理なども普通にできる。
その他、多くのアプリについても、動作面で特に不安を感じるような問題点は見当たらなかった。十分実用的だ。
ハッキリ言って、実はこれ以上感想の書きようがない。いたって”普通に”使える端末だからだ。特別変わった特徴もなく、オーソドックスな仕上がりで、Android搭載タブレットとして日常利用できる。特にストレス無く使えると思う。
では気になる点がなかったかといえば、1点ある。カメラだ。こればかりはオマケ程度に捉えるしかない。GALAXY Tabには背面にメインカメラ、正面にインカメラが装備されているため、用途範囲は広い。しかし、メインカメラにスマートフォンやフィーチャーフォン並みのカメラ性能は期待できない。というのも、ズーム機能が無く、画素数も少ないからだ。基本的には被写体に向けて適当にパシャッと撮るだけになる。さすがに7インチサイズの端末で本格的な写真を撮る機会が多くあるとは考えにくいので、開発陣の設計方針は正しいのかもしれない。しかし、少し残念に感じる部分でもある。
それ以外に気になる点といえば、デザインくらいだろうか。側面のプラスチック部分がやや安っぽい印象を与えるかもしれない。しかし、デザインは人それぞれ感じ方も好みも異なるので、あえて深く述べる必要もない。
結局のところ、現在入手可能なAndroidタブレットの中では間違いなくベストだ。実際に買うかどうかの判断は、それぞれの用途や目的次第と言えるだろう。ただし、Flashコンテンツを含むウェブサイトや重いサイトの閲覧に関しては動作速度がまだ完全に満足できるレベルにない為、その点を重視する場合はよりハイスペックな端末の登場を待つべきかもしれない。とはいえ、この辺りのレスポンスはハンズオン動画の1本目である程度確認できると思う。