携帯電話についてもNTTドコモが積極的に取り組んでおり、今後1、2年で実際に我々が手にする製品として登場してくる予定だ。しかし、そんなに待たずとも、あと2ヶ月もすれば登場する製品も存在している。
比較的目立たないエリアにブースを構えていたため、見逃しがちだが株式会社ジャパン・ブラザーユニオンの出展内容には強い関心を抱いた。出展していたものは「GetPowerPad(ゲットパワーパッド)」というブランド名で展開されるワイヤレス充電機器。これを使えば、Samsung Galaxy SやHTC Desire、iPhone、iPadなどのモバイル機器でワイヤレス充電が可能になる。
技術的な小難しい話は抜きにして、GetPowerPadでできることと製品ラインナップを紹介したい。
GetPowerPadは、電力を送信する側にあたる「充電ステーション」と、受ける側である「レシーバー」を組み合わせて使う。機器を充電するには、充電ステーションの上にレシーバーを乗せればいい。ステーションから何センチも離してしまうと機能しないが、面方向に動かすことは問題ない。基本的にはステーション上に適当に乗せれば動作し、充電される。
充電ステーションはパッドタイプのものと、スタンドタイプのものがラインナップされる。パッドタイプは最大3台までの機器を同時充電できるものと、1台までの2種類。1台タイプは丸型で非常にコンパクトだ。スタンドタイプは1種類だが、これも最大3台まで同時充電可能。価格は3台対応タイプが11,800円程度で、1台タイプが7,000円~8,000円ほど。
レシーバーは外付けタイプとバッテリー内蔵タイプの2つに大きく分かれる。値段はどちらも2,800円~3,800円程度の範囲。特殊なタイプとして、iPhone 4用のレシーバー内蔵カバーなどもある。
外付けタイプはPSPやニンテンドーDS、iPadなどの端子に接続して使うタイプ。ワイヤレスといいつつ、紐付きになるので、いまいち利便性を感じにくいかもしれない。一方、バッテリー内蔵タイプはとても便利なアイテムだ。BlackBerryやSamsung Galaxy S、HTC Desireなど各スマートフォンの機種別に専用のバッテリーが用意される予定。レシーバー機能を内蔵したものだ。そのため、これらの対応機種であれば、純正バッテリーを外してレシーバーバッテリーに変えるだけで、ワイヤレス充電可能なスマートフォンに早変わりする。
充電したいときは充電ステーションの上に放っておくだけでいい。
ただし、レシーバーバッテリーには1つだけマイナスポイントがある。純正バッテリーと同程度の体積内にレシーバー機能部品を搭載させなければならないので、純粋な電池部分の割合が少なくなってしまうことだ。例えば純正バッテリーが1,500mAh位の場合、レシーバーを搭載することで1,200mAh程度にまで容量が減ってしまう。また、スマートフォンによってバッテリーの形状が異なるので、レシーバー部分が占める割合は一概には言えない。
しかし、とても便利なアイテムであることは間違いなく、発売を楽しみにしたい。
発売時期は12月上旬で、オンラインショップや家電量販店などで販売される予定。具体的な取り扱い店が判明したら、改めてお伝えしたい。価格は先に述べたように、3台充電対応のパッドが11,800円程度、1台充電用が7,000円~8,000円程度。レシーバーは2,800円~3,800円程度。1台用であれば、ステーションと合わせて1万円程度の出費で揃えられることになる。
外付けレシーバーにはコネクタのアタッチメントが複数同梱されるので、対応機器は多岐に渡る。
最後に注意点だが、最終的に発売されるレシーバー内蔵バッテリーのラインナップはまだ未定であり、実際にHTC Desire、Galaxy S用がリリースされるかどうかは検討中とのことだった。Xperia用など、他のスマートフォン向けのバッテリーが登場する可能性もあるかもしれない。いずれにしても、新たな情報を確認次第、追って続報をお伝えする予定。
なお、記事を読んでもよく分からなかった方は、下に掲載した2つの動画をご覧になってみて欲しい。どういうことかイメージできると思う。また、レシーバー内蔵バッテリーについてもGalaxy Sのものを映しているので確認できる。写真もその下に掲載している。
下は写真。
左:3台同時に充電可能なスタンドタイプのステーション。右:iPhone 4用レシーバー内蔵カバー
Galaxy S用のレシーバー内蔵バッテリー
3台同時充電可能なパッドタイプの充電ステーション
外付けレシーバー用のコネクタアタッチメント
【情報元、参考リンク】
GETPOWERPAD