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Galaxy S(SC-02B)の実機インプレッション、ハンズオン動画【CEATEC 2010】

NTTドコモから10月下旬に発売予定のAndroidスマートフォン「GALAXY S(ギャラクシーS)」(SC-02B)の実機インプレッションとハンズオン動画を紹介したい。実機は、5日から9日の日程で千葉県、幕張メッセにて開催されたIT・エレクトロニクス展「CEATEC JAPAN 2010」に出展されていたもの。合計20分程度しか触っていないので、詳細までお伝えすることはできないが、基本的な操作性や端末を手に持った感触など、概要的な部分は味わうことができたので、それらを中心にお伝えしたいと思う。また、後日、改めて触れる機会があるので、来週にでも、より詳しい話を紹介できればと思っている。

まず最初にGALAXY Sの情報をおさらいしたい。

GALAXY Sは韓国サムスン電子製のスマートフォンで、同社の「GALAXY」シリーズにおける現時点でのフラッグシップ・モデル。すでに全世界で500万台の販売台数(実売500万台かどうかは不明。出荷台数も含まれるものと見られる)を突破したヒット機種だ。同社はGALAXY Sを1,000万台販売する目標を立てており、到達する可能性は高まっている。

端末のスペックはAndroid 2.2(Froyo)を搭載し、プロセッサは1GHz、ディスプレイは4インチのSuper AMOLED(有機EL)、IEEE 802.11 b/g/nまでサポートのWi-Fi、Bluetooth 3.0、DLNA機能、720pのHD動画撮影に対応などと言った点が大きな特長。積んでいるAndroidのバージョンが2.2であることから、米Adobe SystemsのFlash Player 10.1もサポート。PCで行うウェブブラウジングとほぼ同等の体験をGALAXY Sでも得られる。

また、NTTドコモの各サービスにも対応。iモードのメールアドレスが使える「spモード」、「ドコモマーケット」、同社が今月下旬から開始予定の電子書籍サービスもサポートする。国内ケータイの定番機能であるワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信は備えないものの、純粋なAndroidスマートフォンとしては現時点でも世界的にトップクラスの端末の一つだ。

さて、おさらいはこの辺りまでにして、以下、動画と実機を触った感想を紹介していきたい。




【サイズ、重さ】

とても軽い。この一言に尽きる、118gは大きな魅力。同程度のサイズのディスプレイを持つ他のスマートフォンと比較しても圧倒的に軽い。サイズについては高さ、幅は普通。122mm×64mmなので、他社製端末とほぼ同サイズ。ただし、厚さがとても薄い。GALAXY Sは端末の下部に凸部が設けられており、その部分に関しては約12mmだが、それ以外の大部分は9.9mmになる。おそらく「コンパクト」と感じる方が多いと思う。

【デザイン】

デザインについては人それぞれ好みが違うため、あくまでも筆者自身の感想に過ぎないことをご了承願いたい。第一印象は若干安っぽい。iPhone 4、Xperia、IS03などと比較するとわかるが、あまりにプラスチック感が丸出しで、質感が良いとは言えない。しかし、背面カバーのデザインは良い。また、正面から見た時にiPhoneに似ている点も取り上げざるを得ない。人によってはiPhoneに似ている点だけでも毛嫌いする可能性がある。

ただし、決してカッコ悪くはなく、及第点はあるように思う。筆者の感覚では種類は違うが「HT-03A」「HTC Desire」と同程度のデザインレベルだと感じる。なお、ストラップホールがある点とUSB端子にスライド式のカバーが付いている点は機能面で便利なので、好印象。

【ディスプレイ】

とても美しい。このディスプレイを目当てに買うユーザーもいるはずだ、と思えるほど綺麗な画面表示。ディスプレイの美しさで言えば、iPhone 4、IS03と完全にタメを張る。ただし、Super AMOLEDの色合いはやや派手なので、人によっては好みではない可能性もある。実機(ホットモック)で確認してから買う方が無難だが、見ないで買っても後悔する方は少ないとも思う。

【タッチパネルの感度、操作性、UI】

とても優秀。国内で販売されてきたAndroidスマートフォンの中では間違いなくトップクラス。実用上ストレスを感じることはほとんどないと思う。マルチタッチの操作性も良好。また、海外版GALAXY Sのプチフリーズ問題に関しても、筆者は特に感じることがなかった。説明員の方によれば、SC-02Bでは手を加えて改善されている模様。UIについてもオーソドックスでわかりやすい。アプリメニューは縦にスクロールする形ではなく、横にページをめくる形だが、これも良い。また、端末下部背面の凸部のおかげで端末を手にしっかりホールドできるので、持ちやすい点も好印象。

【その他、中身】

GALAXY Sはカメラの有効画素数が500万画素と、若干低いところが唯一物足りない点だが、それ以外は基本的にそつなくまとまっている。Wi-FiがIEEE802.11nにまで対応している点、Bluetoothも3.0をサポート、DLNA機能を搭載している点もいい。CPU、メモリも十分ハイスペックで、Androidも軽快に動く。Touch Wiz UIも全く問題なくスムースに扱える。独自のSNS Browserも悪くない。Twitter、Facebookのほか、mixiに対応している点も日本のユーザー向け。アプリマーケットはAndroid Marketのほか、Samsung Appsも利用可能。Flashコンテンツ、AIRアプリ(AIR for Androidをユーザーがインストールする必要あり)も楽しめる。NTTドコモがトライアル・サービスを開始する電子書籍コンテンツも利用できる。一般のフィーチャーフォン(ガラケー)のユーザーから見ると、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信に対応していない点を欠点と思われる可能性もあるが、それ以外の点は現時点では満点に近い。

なお、SC-02Bでは海外版から削られている機能もいくつかあるので注意して欲しい。テザリング機能(Wi-Fiルーターとしてスマートフォンを使う機能)は使えない。また、フロントカメラが省かれている。文字入力システム「Swype」の日本語版の提供も今後のソフトウェアアップデートでの対応予定。カラーラインナップも海外とは違い、1色のみ。

【全体的な印象】

国内で販売されているAndroidスマートフォンの中では間違いなくトップクラス。これまではその座にはHTC Desireが就いていたものと思うが、10月末の時点ではGALAXY Sだろう。おサイフケータイやワンセグを望むユーザーにとっては決して第一候補にはならないだろうが、それらの機能を必要ないと考えるユーザーについては確実にオススメ機種になる。

しかし、そうは言っても実際にヒットするかといえば難しいと感じる。まず国内では「サムスン電子」のブランド力が弱い。名前だけで避けられる可能性がある。また、デザインに懸念がある。決してカッコ悪いわけではないが、いかんせん安っぽい印象を与える筐体だ。加えて、iPhoneに似ていることを嫌うユーザーもいると思う。どうしても「パクリ」というイメージを与えやすいデザインだからだ。筆者も、中身は良いのだからデザインは変えてきて欲しかったと強く思う。

だが、逆に言えばブランド名が気にならず、デザインも受け入れられるのであれば、おそらく買った後には満足できる端末だと感じる。少なくとも中身は本当に良いし、NTTドコモのAndroidスマートフォンの現行ラインナップの中では確実にナンバーワン機種だろう。

※CEATECに出展された端末と実際に発売されるもののソフトウェアはバージョンが異なる可能性があります。本記事はあくまでも参考程度に捉えてください。

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/Galaxy S製品紹介ページ

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