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音楽と検索、そしてネットとの融合~Google Music~クリスマス前にサービス開始か?

米Googleがクラウド型の音楽配信サービス「Google Music(仮名)」の準備に取り組んでいることは周知の事実であり、サービス形態の一端は5月に米サンフランシスコで開催された開発者向けイベント「Google I/O 2010」の場で明かされている。システムの基幹はクラウド型サービスになり、ユーザーは場所や端末を問わず、インターネットに接続できる環境があればいつでも自由に音楽ファイルにアクセスし、ストリーミング再生することができる。購入した楽曲のデータはクラウド上のデータベースに保管され、Androidスマートフォンからもパソコン(PC)からも利用可能だ。とはいえ、現時点ではサービスの概要しかわかっておらず、詳細は不明。もちろん料金体系もわかっていない。

だが、現在の音楽配信サービス市場を支配する米Appleのサービス「iTunes」よりも、一歩踏み込んだ形でインターネットと融合したものになる見込み。

さらにGoogleは自社のサービスとの連携も図るものと見られている。検索サービス、動画共有サービスであるYouTubeなどだ。例えばあるアーティスト名で検索した結果、楽曲リストが表示され、簡単に購入や試聴ができたり、YouTubeで関連動画を見ている時に少ない手順で簡単に購入し、すぐにスマートフォンで聞けたり、といったことができるようになる可能性がある。もしかしたら、検索ページのメニューにも「音楽」という項目ができるかもしれない。とにかく我々ユーザーが容易に想像できる連携や機能は間違いなく一部実現するはずだ。

そしてAndroidスマートフォンでの利用に関しては次期バージョンであるGingerbread(バージョン3.0の開発コードと噂されているもの)からだと噂されている。Gingerbreadと同時デビューの可能性も高いと見られている。

しかし、ここ1、2ヶ月、これ以上の具体的な情報は流れてこなかった。

ところが、9月に入ってようやく進展情報が出てきた。ロイター通信は、Googleのエンジニアリング担当バイスプレジデント、アンディ・ルビン氏がGoogle Musicをクリスマス前までに立ち上げることを目指し、レコード会社との交渉を精力的に行っている、と報じている。情報源は関係者2人ということだが、彼らによればルビン氏の考えるローンチ時期はクリスマス前だということだ。だが、今のところは大手レコード会社との契約締結までには至っていない模様。あくまでも交渉中の段階に過ぎないようだ。

それでもGoogle Musicへの米音楽業界からの期待は高い模様。

特にGoogleの持つ検索、YouTube、Gmail、広告(AdSense)、Androidなど様々なサービスとの連携が期待できることが重要な意味を持っているようだ。従来であれば音楽ファイル、楽曲へアクセスするには専用サイト、例えばiTunes、Amazon、その他音楽配信サイトや音楽レーベルの公式サイト、アーティストの公式サイトなどを利用する他なかったが、Googleはより広範な一般向けのサービスを多数抱えている。検索、YouTube、Gmail、そしてインターネット広告の覇者であるAdSenseなどだ。これらと連携することで一般消費者が楽曲にリーチする機会や頻度を劇的に向上させることができる。もちろん、楽曲の売り上げ増に繋がるだろう。

それだけにGoogle Musicがどのようなサービス形態、機能を有して登場するかには高い関心がもたれている。そして、ローンチ時期だ。噂通りクリスマス前になるのであれば、Google TVのローンチとも時期的に重なる可能性があり、米ホリデーシーズンのITの話題はGoogle一色になるかもしれない。

【情報元、参考リンク】
SlashGear/Google Music Available by Christmas This Year, Sources Say

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