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日立ディスプレイズ、指と樹脂製タッチペン、両方で操作可能な静電容量方式タッチパネルを開発

力を掛けずにディスプレイに触れるだけで操作できることからスマートフォン向けなどに採用が進む静電容量方式のタッチパネルだが、絶縁体による操作ができない点がデメリットとして挙げられている。例えば、一般的なプラスチック製のタッチペンで操作できないことだ。指を使ってタップ、フリック、スクロール、拡大縮小などの操作を行うには静電容量方式の方が抵抗膜圧方式よりもやり易い。抵抗膜圧方式では力を掛けて操作する分、これらの入力をスムースに行うにはストレスが伴いがちだ。一方で、抵抗膜圧方式のパネルはタッチペンでの細かい入力には向いている。手書き入力などはとてもしやすい。しかし、どちらも一長一短で完全に満足できるパネルではない。日立ディスプレイズはこの問題を解決する新しいタッチパネルを開発したことを発表した。


同社が開発したタッチパネルは静電容量方式でありながら、絶縁体での入力を検出することができる。

抵抗膜圧方式のように力を掛けずとも、プラスチック製のタッチペンなどで入力することが可能だ。加えて、指での操作もできる。これにより、通常の操作では指を使い、細かい手書き文字入力や絵を描く、電子書籍にアンダーラインを引く、メモを取るなどの操作ではタッチペンを使う、といった使い方が可能になる。しかも、必要以上の力が要らないため、スムースに操作できるようだ。指などの導体と絶縁体の双方の入力はシームレスに検出される。

検出制御には、一般のコントローラICが適用可能で、性能としてはペン先直径が0.8mmの樹脂ペンによる操作の場合、座標検出誤差±0.5mm以下(座標検出精度:±1.0%)を達成している。とても細かい入力が可能なことがわかる。絶縁体による入力情報を静電容量に変換して検出している。入力に使える絶縁体は先に述べたようにプラスチック(樹脂製品)を始め、毛糸や化学繊維など様々なものに対応。例えばゴム手袋をした状態でも操作できる。

試作品のパネルは4インチサイズまで製作されており、対応できる最大サイズは10インチ。モバイル用途には十分だろう。

同社はこのタッチパネルを10月5日から10月9日まで幕張メッセで開催される「CEATEC 2010」に出展する予定だ。

【情報元、参考リンク】
日立ディスプレイズ/プレスリリース

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