京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)は3日、Twitter用クライアント「TwitLooper(ツイットルーパー)」のβ版をAndroid及びiPhone向けにリリースしたと発表した。アプリはAndroid Market、App Storeどちらにも登録されており、「twitlooper」で検索すればヒットする。価格は無料だ。このアプリは趣味・趣向が近いユーザーやツイートをオススメとして紹介・提案する機能を備えている点が特徴だ(今回のバージョンではツイートのおすすめは未実装)。もちろんTwitterクライアントとしての基本機能も備わっているため、日常利用することも可能。
国内の企業がTwitterクライアントをリリースする話はそれほど多くないが、同社はTwitLooperの開発を始めた背景について発表声明の中で次のように述べている。
「KCCSでは、コンテンツの認証課金をはじめとして、B2C市場におけるモバイルサービスの分野で事業展開を行ってきました。しかし、このモバイルサービスにおいても、クラウド化やスマートフォンの普及などで多様化が進み、あらゆる情報のデジタル化とネットワーク化により、インターネットは『情報爆発』とも言われるほど、膨大で複雑な情報で溢れ、検索サービスだけでは自分にとって必要な情報を入手することが難しくなっています。そのためKCCSでは、このようなインターネット環境の変化に対応したB2C市場での新しいモバイルサービスの開発が必要になると考え、個人の趣味・嗜好や状況(時間、場所、目的など)に応じた有益な情報の提供を可能とする新たなモバイルサービスの実現を目指すこととしました」
今回のTwitLooperは同社の取り組みの一環として開発されたものだ。
同社はTwitterに溢れている大量の情報から、個人の趣味・趣向に沿ったデータを抽出することが高い検証価値を持つものと捉えている。TwitLooperでは、ユーザーは匿名性を確保しつつ、趣味・趣向に近いユーザーを「おすすめ」の形で自動選別できるため、そういったユーザーを探す手間が省ける利点があるのだという。
また、同社はTwitLooperの実証実験で得られたデータを基に、行動ターゲッティング技術を発展させていきたいとしている。
なお、TwitLooperを実際に使ってみた印象としては、Twitterクライアントとしての基本機能に関しては現バージョンでは他のクライアントアプリの方が使いやすい。Androidで言えば、twicca、Seesmicなど、iPhoneの場合ではTwitter for iPhone、Echofon、TweetDeckなどの有力アプリの方が便利だろう。だが、TwitLooperには独自の「おすすめ機能」がある為、これを目的とする場合にはTwitLooper、ということになるだろう。基本機能に関しても十分使えるレベルにあるため、「おすすめユーザー」を頻繁にチェックしたい場合にはいいかもしれない。
ちなみにTwitterは最近になって、同じようなレコメンド機能の提供を開始している。当然ながら、Twitterの公式機能によるおすすめユーザーと、TwitLooperのおすすめユーザーは異なる。
いずれにしても、少し変り種のTwitterクライアントなので試してみるのもいいと思う。
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京セラコミュニケーションシステム/プレスリリース
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