X06HTに関しては期限は29日だが、予約状況次第ではそれよりも前に終了する可能性もあるため、注意が必要だ。必ず入手したいという方はできるだけ早めに予約する方が無難だろう。また、X06HTIIは端末写真や細かい仕様が公開されていないため推測に過ぎないが、X06HTのディスプレイを有機ELから液晶に変更しただけの端末である可能性が高い。公表されているスペックからはその点以外の違いは見られない。その為か型番も完全な新規コードではなく、単に末尾に「II」が添えられただけになっている。これはカナダの通信事業者Telusから今夏発売予定の液晶ディスプレイ版HTC Desireと基本的に同じ機種だと考えられる。予約の受付は8月3日から開始予定だ。
先に述べたように、一般消費者にとってはX06HTとX06HTIIの選択基準はディスプレイの違いになるはずだ。有機ELがいいと言う方はX06HTを29日までに予約すべきで、液晶がいいと言う方はX06HTIIを選べばよいだろう。
また、同日、ソフトバンクモバイルはX06HT、X06HTIIでS!メール(MMS)を利用可能にするための専用アプリケーションをAndroid Marketを通じて9月中旬以降に無料で提供することも発表した。この件は昨日同社代表取締役社長、孫正義氏が自身のTwitterアカウント(@masason)で公表済みだが、今日のプレス発表で正式に確認されたことになる。
今回、ソフトバンクモバイルがX06HTの販売を終了し、X06HTIIを投入する理由は有機ELディスプレイの不足によるものと考えられる。有機ELディスプレイ市場は韓国サムスン電子の子会社Samsung Mobile Display社が市場シェアをほぼ独占している状態にあり、どのメーカーもSamsung Mobile Displayからの供給量に端末自体の生産量が影響を受ける状態にある。最近になり、親会社であるサムスン電子向けの有機ELディスプレイの需要が増えたことにより、他社へ回す余裕がなくなっているとの報道がある。これにより、HTCは急遽「HTC Desire」「Nexus One」「HTC Droid Incredible」のディスプレイを液晶に変更することを決めた、と噂されている。実際カナダでは液晶ディスプレイを採用したHTC Desireが投入される予定で、韓国でも同様の措置が採られたNexus Oneが通信事業者KTからリリースされる。
結局のところ、ディスプレイがなければ製造も販売もできないため、その影響でX06HTの販売を打ち切り、新たに液晶ディスプレイに変更したX06HTIIを投入することになったのだろう。
そして気になるAndroid OSのバージョンだが、X06HTへのAndroid 2.2(Froyo)アップデートは11月を目処にリリースされる予定だ。X06HTIIも同時か、近い時期と予想される。
なお、X06HTからX06HTIIへの切り替えの理由や、X06HTとX06HTIIと違いに関する話は推測の域を出ないため、ご了承頂きたい。この辺りの経過や詳細を記した記事は過去に書いてあるので、参考リンク先で確認してほしい。仕様の詳細は今後の続報で確認できるはずだ。
X06HTIIの主な仕様は次の通り。
- 製品名:HTC Desire SoftBank X06HTII
- 通信方式:国内・・・W-CDMA方式/海外・・・W-CDMA方式、GSM方式(850/900/1,800/1,900MHz)
- サイズ(幅×高さ×厚さ)/重さ:約60×119×11.9mm/約135g
- 連続通話時間/待受時間:W-CDMA網 約390分/約360時間(静止状態)、GSM網 約400分/約340時間(静止状態)
- ディスプレー:約3.7インチWVGA(800×480ドット)TFT液晶(最大6万色)
- モバイルカメラ(画素数/タイプ):有効画素数約500万画素/CMOS(AF対応、LEDフラッシュ)
- 外部メモリー/推奨容量:microSDHCカード(2GB同梱)/最大32GB
- 外部接続機能:Bluetooth(Ver.2.1+EDR)、無線LAN(IEEE 802.11b/g)、microUSB
- OS:Android 2.1 with HTC Sense
- カラー:ブラウン
ソフトバンクモバイル/プレスリリース
GAPSIS/HTC、有機ELの在庫不足からHTC Desire、Nexus Oneなどのディスプレイをソニーの液晶へ変更か?
GAPSIS/有機ELからソニー製Super LCDに切り替わった「HTC Desire」が現実に登場へ