台湾の携帯電話端末メーカーHTCは7日、携帯電話向けのソフトウェアを開発しているフランスのAbaxiaを買収したことを発表した。Abaxiaは携帯電話端末のホームスクリーンの基幹アプリケーションを開発しているデベロッパー。Abaxiaの基幹アプリを利用することで、携帯電話各社はゼロからホームスクリーンを作り上げる手間を省くことができ、容易にカスタマイズすることが可能になる。
特にホームスクリーン、UIは端末メーカーやキャリアにとっては一般ユーザーに向けて特徴をアピールしやすい重要な機能である為、Abaxiaの技術はホームスクリーン制作にあたっては貴重なものだという。実際に世界中の60機種以上の端末に同社の技術が採用されている。
HTCもこれまではAbaxiaの顧客の一社という位置づけに過ぎなかったが、今回の買収により傘下に納めたことになる。今後はより密接に協力することで、HTCのスマートフォンにおけるUI、ホームスクリーンにも変化が生じるかもしれない。
特にHTC製Androidスマートフォンのラインナップでは、独自のUIである「HTC Sense UI」が特徴になっている。HTC Sense UIはカスタマイズされたホームスクリーン、UIの他、独自のアプリ郡も備える。例えば天気予報アプリ、Twitterなどのソーシャル・メディア・クライアントアプリなどだ。これらの基幹アプリの利便性、汎用性を向上させていくことは、膨大な端末ラインナップを揃えるHTCにとっても重大な意味を持つはずだ。
HTCはプレスリリースの中で次のように述べている。
「HTCとAbaxiaはこれまでも密接に協力してきたが今後は我々のビジネスはお互いに補完されることになる。我々は重要な新興ブランドが加入することに興奮している」
HTCはAndroidスマートフォンの分野で市場をリードするメーカーの一角に台頭しつつあり、最近ではHTC EVO 4G、HTC Desireなどの商品をヒットさせている。今後の事業拡大においてAbaxiaの獲得は大きな意味を持ちそうだ。また、2001年に創業したAbaxiaにとっても大きな転機になる。
【情報元、参考リンク】
HTC/プレスリリース
Abaxia
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