国内メーカーの携帯電話事業の統合案件が続いている。11日、日本経済新聞は富士通と東芝が携帯電話事業を統合する方向で検討を進めていると報じた。今月中に調整を終えることを目指しており、年内に共同出資会社が設立される見込み。出資比率は過半数を富士通が負担する方針だという。統合が完了すれば国内携帯電話市場でシャープに次ぐ第2位の位置を獲得することになり、パナソニックモバイルやNECカシオを上回るシェアとなる。
携帯電話事業の統合案件は1日に処理が完了したNEC、カシオ、日立連合に続くものだ。大手3社の事業統合に続き、今度は富士通と東芝が手を組む。
統合が実現すれば国内市場の戦いはシャープ、富士通・東芝連合、パナソニック、NECカシオ、京セラの4社が有力プレーヤーになる。これらの4社だけで過半数のシェアを占める。ソニー・エリクソン、Apple、韓国勢らライバルの攻勢と戦っていくことになるだろう。2009年度の国内携帯電話出荷台数シェアではシャープが26.2%、パナソニックが15.1%、富士通が15%、NECが10.5%、京セラが6.1%、ソニー・エリクソンが5.5%。(*2009年度シェア詳細はこちら)
また、今後は統合により海外市場での攻勢も期待される。特に市場の拡大が続くスマートフォンの分野では、世界的にRIM、Nokia、Apple、Microsoft Windows Phone陣営、Google Android陣営らによる激しい戦いになっている。富士通・東芝連合がこの分野に魅力的な製品を送り込むことができるのか注目が集まる。
UPDATED
富士通、東芝、両社から報道を否定する声明が発表。
富士通/プレスリリース
東芝/プレスリリース
【情報元、参考リンク】
日本経済新聞2010年6月11日朝刊
NHKニュース/富士通と東芝 携帯事業統合へ
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