米Googleは19日、サンフランシスコで開発者向けのイベント「Google I/O 2010」を開催した。2日間の予定で行われるイベントの幕開けとして、大勢の開発者、ユーザーやメディア関係者を前にキーノートが行われた。
この日のキーノートのテーマは「HTML5」一本。
GoogleはHTML5を使ったサービス、ウェブアプリを数多く紹介。HTML5の技術を使ったアプリやサービスを開発している企業の関係者も何人も登壇した。彼らは実際にデモをいくつも披露し、HTML5によるウェブ体験の革新をアピールしている。また、その中でオープンな動画規格「WebM」、ウェブアプリストア「Chrome Web Store」、ビジネス向けサービス「Google App Engine for Business」などの発表も行われている。
非常に密度の濃いキーノートだったが、実は事前の情報ではこの日にAndroid 2.2(Froyo)、もしくはSmart TVの発表が行われると噂されていた為、少し拍子抜けした感はある。しかし、HTML5時代の到来を意識させるには十分なインパクトをもたらしたのは確かだろう。
では、この日の発表の中にAndroidに関するものは全くなかったのだろうか?
そうではなかった。
重要な発言が一つあった。
GoogleはAndroidの最新バージョン、コードネーム「Gingerbread」を第4四半期にリリースする予定を明かした。加えて、GingerbreadではWebM動画に対応することもわかった。GingerbreadはAndroid 3.0のコードネームと考えられている。
WebMはこの日発表されたオープンな動画規格。ビデオコーデックにVP8、音声コーデックにVorbisを採用した規格となる。併せてVP8のオープンソース化も明かされており、WebMは無料で利用できる。HTML5と組み合わせることで、ブラウザ上での動画の扱いは非常に洗練されたものになるという。HD動画を軽快に再生できることはもちろんとして、様々なアクションでインタラクティブにアクセスすることができる。
この技術にAndroidがGingerbreadで対応することが決まった。
Googleは20日のキーノートでは2.2(Froyo)を発表する予定と見られているが、場合によっては更に先のアップデートになるGingerbreadに関する追加情報も得られるかもしれない。いずれにしても20日のキーノートはAndroidの重要なターニングポイントになるかもしれない大きな発表があるはずだ。楽しみにしたい。
20日のキーノートは日本時間の21日0時半から開催される。YouTubeでの生中継ページは下記。
http://www.youtube.com/GoogleDevelopers
また、当サイトでも速報をお伝えする予定だ。
Photo: mattyturner.
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