23日に米ラスベガスで発表された韓国サムスン電子のAndroidスマートフォン「Galaxy S」はAndroid OS 2.1を搭載した最新機種だが、どちらかと言えばここ数日の話題の中心はHTCのEVO 4Gに奪われたのが事実だろう。
HTC EVOのハイスペック振りは素晴らしいもので、米ガジェット系メディアの話題はそちらの方の反応が大きかった。しかし、改めて見てみれば、Galaxy Sもいい端末だ。また、それだけでなく発表会もとてもクールなものになっている。
まずは何も言わずにこのビデオを見て欲しい。
15分弱の尺があるので少し長く感じるかもしれないが、会場にいるお客を飽きさせない凝った演出がされている。単にプロモーション動画をスクリーンで流すだけの一般の発表会とは全く趣が違う。
そして、端末自体も実はとてもよくできている。
まずは寸法。122.4mm×64.2mm×9.9mmとなっており、119mm×63mm×13.1mmのXperiaと比べると若干大きいものの、非常に薄く仕上がっていることがわかる。どちらの端末もディスプレイのサイズは4インチで同じだ。スマートフォンは持ち歩くものなので、やはり10mmを切る薄さは嬉しい。重さもXperiaの139gに対して118gと21gも軽い。胸ポケットに入れても気にならない重さだろう。
Xperiaと比較する気はなかったが、この軽量薄型という特徴は好感が持てる。
そして、最も嬉しいかもしれない特徴がアクティブマトリックス方式の有機EL(Super AMOLED)ディスプレイ(サイズは4インチ。解像度は800×400)の採用だろう。このディスプレイは屋外でも非常に見やすいことが特徴とされており、太陽光の下でも従来の液晶と異なり、ハッキリとディスプレイを見ることができる。先の発表会の動画中でもこの点はしっかりと触れられていた。また、具体的な出来のレベルは下の動画でよくわかるだろう。
*注:動画の端末は別の機種だが、Super AMOLEDディスプレイが採用されている。
屋外でケータイを使う機会の多い方にとってはこのディスプレイだけでも価値のある端末となるだろう。
他には5メガピクセルカメラ、Snapdragon 1GHzと同等程度と見られるサムスン製1GHz駆動CPU、無線LAN、Bluetooth、GPSなどのオーソドックスな機能を備えている。加えて、トレース入力システムである「Swype」がデフォルトでビルトインされており、動画はH.264だけでなく、DivXも閲覧できる。
通信方式はGSM/GPRS/EDGE、W-CDMA(HSDPA 7.2Mbps、HSUPA 5.76Mbps)に対応している。
他にもいくつかサムスン独自の仕様を備えており、十分魅力的なスマートフォンと言っていいだろう。
欧米を始めとする海外では5月、6月に発売予定とされており、そう待たずに登場する。
HTC EVO 4Gといい、Samsung Galaxy Sといい、他のAndroidスマートフォンといい、海外では続々と魅力的な端末が発表されている。それと比較すると日本のAndroidスマートフォンの立ち上げは遅れており、ようやくこれから本格的に始まる、というところだろう。まずはXperiaが人気を博してくれることを期待したいし、そうでなければ今後、海外展開されている端末が日本に入ってくる可能性も減ってしまうだろう。
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