<▲図:「Android N」のコードネーム、どうなりますかね……?> |
それはさておき、最近では一部のAndroid 5.x機種においてAndroid 6.0へのバージョンアップが進んでいますが、既にその次期バージョンである「Android N」への足音も聞こえてきています。現在、Android NはNexusデバイスとグローバル版のXperia Z3向けにベータテストが行われており、順調にいけば秋口にゴールデンマスター(端末メーカーへの公開・オープンソース化)となるはずです。
Android Nでは、Android 5.x→6.0のバージョンアップと同様に使い勝手の向上を中心とする機能改善を行っています。今回は、Android Nについて、現時点で分かっている機能改善について、かいつまんで解説します。
■Dozeモードの改良
<▲図:Dozeモードの解説図(※クリックして拡大)> |
まず、Android 6.0で追加されたOSレベルでの省電力機能「Dozeモード」が改善されます。具体的には、デバイスが非充電の静止状態(要するに机の上などに置いた状態)ではなく、移動中であってもDozeモードが一部有効になります。
■アクセシビリティ(ユーザー補助)機能の改善
Androidには、身体に障がいがある人や通常の操作系では不十分である場合のために「アクセシビリティ」(ユーザー補助)の設定を設けていますが、Android Nでは初期設定時のアクセシビリティ設定に改善を加えることで、初期段階からアクセシビリティを有効にしやすくなります。また、低視力の人や視覚障がいのある人向けの「画面拡大」機能も改善されています。
■マルチウィンドウのOSレベルでのサポート
<▲図:一部メーカーが独自に実装する「マルチウィンドウ」がOSレベルで実現> |
一部メーカーの一部端末では、複数のアプリを1画面にまとめて表示する「マルチウィンドウ」機能を実装していますが、Android NではOSレベルでの実装となります。スマホ・タブレットではタスクキーを長押しすることでON/OFFを切り替えられます。Android TVでは「ピクチャーインピクチャー(PIP)」形式でマルチウィンドウを実装するようです。
■通知パネルの機能改善
<▲図:通知パネルからの直接返信が可能に> |
通知パネルは、デザインのリファインと同時に「ダイレクトリプライ」に対応しました。要するに、アプリさえ対応していれば、わざわざアプリを開かずに通知パネル内でテキストの返信ができてしまうのです。また、通知のグルーピング(バンドル通知)にも対応します。
<▲図:通知パネルスイッチも変わってます> |
さらに、通知パネルスイッチもデザインが若干変わっており、さらにアプリが対応すればアプリ独自のタイル(スイッチ項目)を追加できるようにもなりました。
■迷惑電話ブロックのOS機能化
Android Nでは、迷惑電話ブロック機能が標準搭載されています。この機能を使うと、複数の端末でブロックした電話番号を共有できたり、複数のアプリでブロックリストを共有化できます。ただし、このリストにアクセスできるのはデフォルトのSMS アプリ、デフォルトの電話アプリ、通信事業者提供のアプリだけで、一般アプリはアクセスできません。
キャリアの迷惑電話関連のサービスをうまく連携すると結構有用に使えそうな新機能です。
■データセーバー
<▲図:アプリのデータ通信量抑制が簡単に> |
Android Nでは、対応アプリにデータ通信を抑制するように指示できる「データセーバー」機能が実装されます。従来は、アプリごとにデータ節約機能を個別に設定しなければいけませんでしたが、この機能に対応すると一括設定できるようになります。もちろん機能自体は異なりますが、データセーバーといえば「Opera Max」などもありますが、Android N以降はデータ通信量の節約がよりしやすくなりそうですね。
ということで、ごく一部ですが、Android Nの新機能を紹介しました。秋が楽しみですね……!
記事執筆者プロフィール
せう
ブログ:せうの日記、Twitter:@shoinoue
静岡県三島市で産まれ、静岡県駿東郡長泉町で生まれ育ったアメリカ系日本人3世。見た目が日本人離れしている反動で、身の回りの道具は日本で開発されたものだらけである。ITmedia、andronaviを始めとするWeb媒体を中心に執筆活動を展開。自前のブログ「せうの日記」も宜しくお願いします。
ブログ:せうの日記、Twitter:@shoinoue
静岡県三島市で産まれ、静岡県駿東郡長泉町で生まれ育ったアメリカ系日本人3世。見た目が日本人離れしている反動で、身の回りの道具は日本で開発されたものだらけである。ITmedia、andronaviを始めとするWeb媒体を中心に執筆活動を展開。自前のブログ「せうの日記」も宜しくお願いします。
→「せう先生のスマホ講座」の他の記事はこちら
本コラムは毎月第1・第3金曜日更新予定!
本コラムは毎月第1・第3金曜日更新予定!