<▲図:Android 6.0(Marshmallow)にすると何が変わる?> |
それはさておき、前回ご紹介した(こちらの記事)2016年夏モデルは、「Android 6.0(Marshmallow。マシュマロ)」を初期導入しています。また、それ以前のモデルでもAndroid 6.0へのバージョンアップが順次進んでいます。
現在、さらに次のメジャーバージョンとなる「Android N」のベータテストが進んでいますが、Android 6.0が今年いっぱいメインストリームであることには変わりありません。そこで、「Android 5.0/5.1(Lolipop)」からAndroid 6.0になって何が変わるのか、改めて確認してみましょう。
■Now on Tap――Google Nowがより便利に
「Android 4.1(Jelly Bean)」で新機能として搭載された「Google Now」ですが、Android 6.0ではGoogle Now に「Now on Tap」という機能が追加されました。
<▲図:ホームキーを長押しすると出てくる「Now on Tap」 > |
これは、表示中の画面に関連する情報をカードとして表示する機能で、ホームキーを長押しするだけで簡単に呼び出せます。最大のメリットは、わざわざGoogle検索のテキストボックスにキーワードを入れずに検索などのアクションを起こせることです。
ただし、Now on Tapは原則としてアプリ側も対応していないと正しく機能しません。とはいえ、筆者が試して見た限り、テキストデータを扱っているアプリであれば、おおむね何らかのカードが出てくるようです。例えば「マンガワン」アプリでもNow on Tapを使うことができます。
とりあえず、Android 6.0の端末を使っている人は、表示中の画面でホームキーを長押ししてみてください。
<▲図:「マンガワン」アプリでもNow on Tapが使える> |
■アプリへの権限(パーミッション)付与タイミングを変更――権限の個別設定も可能に
Android 5.1までは、アプリが利用する機能に対する権限(パーミッション)は、そのアプリのインストール時に一括で設定していました。「権限を全部認める→インストール」という流れだったのです。ここでいう「利用する機能」というのは、例えば位置情報だったり写真だったりと、端末内の各種情報です。そのアプリが位置情報を利用していいのかどうか、写真へのアクセスを認めるのかどうか、といった権限を以前は一括で設定していました。
それに対し、Android 6.0では権限の一括許可を求めずにアプリをインストールできるようになりました。このようにしてインストールされたアプリは、権限の1つ1つの許可・不許可を選択可能で、初利用しようとするときにそれを聞かれます。また、一度許可・不許可した権限も、後から変更できます。ある意味で、iOSの権限管理と同じ考え方になったといえます。
<▲図:基本的に権限の初利用時に許可を求めるように> |
<▲図:機能単位・アプリ単位で権限を設定可能> |
ただし、「できるようになりました」という言葉からも分かる通り、これもアプリ側に対応が求められます。非対応のアプリについては、従来通りインストールの前に利用する全ての権限に対する許可・不許可を選択することになります。
■Dozeモード(電池の最適化)――省電力管理を強化
従来のAndroid端末では、各メーカーが独自実装で省電力モードを搭載していました。例えば、ソニーモバイルコミュニケーションズ(Xperia)なら「STAMINAモード」、シャープ(AQUOS)なら「エコ技」、富士通(arrows)なら「NX!エコ」といった感じです。
しかし、Android 6.0ではOSレベルでの省電力機能として「Dozeモード(電池の最適化)」を搭載しています。従来はメーカーが独自実装していた、スリープ中やバックグラウンドでの通信・処理の抑制をOSがしてくれるようになったのです。
<▲図:OSレベルで省電力モードを強化> |
ごく一部のシステムアプリを除き、初期値は「有効」となっています。もしも有効にして不都合な場合は、明示的に無効にすることもできます。
以上3点が、Android 6.0における大きな変更点です。次回のスマホ講座では、次世代のAndroid Nで現状分かっている機能変更についてご紹介します。
記事執筆者プロフィール
せう
ブログ:せうの日記、Twitter:@shoinoue
静岡県三島市で産まれ、静岡県駿東郡長泉町で生まれ育ったアメリカ系日本人3世。見た目が日本人離れしている反動で、身の回りの道具は日本で開発されたものだらけである。ITmedia、andronaviを始めとするWeb媒体を中心に執筆活動を展開。自前のブログ「せうの日記」も宜しくお願いします。
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静岡県三島市で産まれ、静岡県駿東郡長泉町で生まれ育ったアメリカ系日本人3世。見た目が日本人離れしている反動で、身の回りの道具は日本で開発されたものだらけである。ITmedia、andronaviを始めとするWeb媒体を中心に執筆活動を展開。自前のブログ「せうの日記」も宜しくお願いします。
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本コラムは毎月第1・第3金曜日更新予定!
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