<▲図:オールインワンPC Zen AiO> |
Zen AiOの高精細なIPSディスプレイを活かすひとつの方法として、DLNA接続によるテレビ視聴を試してみた。DLNA接続専用のプレイヤーソフトは別途必要になるが、今回はデジオン製「DiXiM Digital TV plus」を利用している。
<▲図:TVがない部屋でもDLNAコンテンツが楽しめる(※記事掲載にあたってモザイク処理をしているが、実際にはもちろんモザイクはない)> |
地上波デジタルTVは4Kではないので、Zen AiOの全ての性能を発揮するわけではないが、普通のテレビと遜色のない発色と、テレビ独特のデジタル処理をしていないので、豊かな階調再現をしている。
内蔵スピーカーは本体下部にあるのだが、十分な音量を確保しており、テレビや動画視聴に良い。構造上高音質とまではいかないが、中高音にメリハリがあり聴きやすい音質だ。
<▲図:本体下部にはスピーカーがある> |
Windows 10で動作する「Steam」プラットフォームによるカプコンの格闘ゲーム最新作「ストリートファイターV」も快適に動作する。特に対戦プレイをするうえで、高速で安定している有線LANを使えることが大きい。
前回の記事では触れなかったが、内蔵のSDカードリーダーの速度の検証も行った。というのも、ファイルサイズの大きいRAW画像や数GBに及ぶ4K動画の取り込みにおいて重要となるのが転送速度だからだ。
読込検証のために用意したSDカードはUHS-I(Class10 U3対応)のサンディスク「Extreme PRO 64GB」。CrystalDiskMarkによる内蔵のSDカードリーダーの速度は、読み取りで約40MB/s、書き込みで約38MB/s。
<▲図:内蔵SDカードリーダーによる読込速度> |
続いてUSB3.0接続のバッファロー製マルチカードリーダー「BSCR21U3」で検証してみたところ、読込で86MB/s、書き込みで約79MB/sと、2倍の速度が出ることがわかった。大容量のメモリーカードを扱うのであれば、UHS-I/USH-II対応USB3.0接続のカードリーダーを用意した方が良いだろう。
<▲図:USB3.0接続のカードリーダーによる読込> |
<▲図:UHS-I対応のカードリーダーなら理論値に近い速度が出る> |
ここからは、Zen AiOとAndroidスマートフォンとの連携について紹介していく。まずは、Androidスマートフォンと写真やファイルのやりとりができる「Share Link」から。Share Linkは、「ZenFone」シリーズにプリインストールされているアプリで、同じアプリがインストールされているスマートフォン同士やPCとデータの送受信ができる。また、ZenFoneシリーズ以外のスマートフォンでも利用できる。例えば下図のように「Xperia Z3」でも利用可能だ。
<▲図:ソニーのXperia Z3からZen AiOへ写真を転送> |
Androidスマートフォンで撮影した写真をZen AiOに転送したいと思ったら、Share Linkから写真を選んで送信準備をして、Zen AiO側にもプリインストールされているShare Linkを起動して受信をするだけだ。同じネットワーク上にAndroidスマートフォンとZen AiOが接続されていれば、接続承認後転送が始まる。ちょっとしたデータ転送やバックアップなどに使える便利な機能だ。
次に紹介する機能はZenFoneシリーズ限定だ。Zen AiOの画面上からZenFoneをコントロールできる「PC Link」というアプリもある。ZenFoneとPC Linkで接続することで、Zen AiOからメールの確認やSNSへの投稿などが行える。
<▲図:ZenFoneの画面をZen AiO上からコントロールするPC Link> |
もうひとつは、AndroidスマートフォンをZen AiOのタッチパッド、キーボードにする「Remote Link」だ。Zen AiOにはプリインストールされていないので、AndroidスマートフォンのRemote Linkの画面に表示されるURLからダウンロードして使用する。
<▲図:Android端末をPCのタッチパッド代わりに使えてしまうRemote Link> |
Remote LinkはPCとAndroid端末をWi-FiもしくはBluetoothで接続して利用するアプリ。
Androidスマートフォンによるタッチパッド操作は、マウスやキーボードと違いデスクなどに置く必要がないので、リモコンの様な感覚で使える。フリック入力などの文字入力のほかに音声による検索も可能だ。また、メディアプレイヤーのリモコンとしても使えるほか、スリープや電源オフなども行うことができる。
<▲図:メディアプレイヤーのリモコンとして利用することができる> |
<▲図:メディアプレイヤーのリモコンのほか、電源オフなどもできる> |
冒頭で紹介したDLNAプレイヤーのコントロールをRemote Linkで行うと少し離れた場所からの番組視聴、そしてZen AiOのシャットダウンまで行うことができて便利だと感じた。
<▲図:23.8インチで見る高精細な4K映像は、普段肉眼では気付かなかったものまで見せてくれる> |
Zen AiOは、ポテンシャルが高く、様々なことに応用でき、入門から中・上級者まで幅広く使えるオールインワンPCであると感じた。Intel Core i7-6700TとNVIDIA GeForce GTX 960M、8GB RAMに最新の4Kディスプレイを搭載しているので長く使っていけるオススメPCだ。
(記事:mi2_303)
【情報元、参考リンク】
・ASUS公式オンラインショップ
・ASUS公式オンラインショップ/Zen AiO(Z240ICGK-I76700T)製品ページ