<▲図:まずはバザール会場を撮影する筆者> |
この日、昼に集合して会場に向かう予定だった我々は、なぜか最終的には午後2時に集合することになり、カンファレンスを聞くのは諦めてバザールを見て回ることにした。
会場のある建物に入って、まず驚いたのはエスカレーターがあること。さすがは青山学院大学。僕が行っていた大学にはエレベーターはあってもエスカレーターはなかった。ステキだ。
そうして、ようやく辿り着いた会場では、入口近くでいきなりペッパー(Pepper)君が出迎えてくれた。
言うまでも無く、あのコミュニケーションロボットのPepper君だ。
<▲図:入場者を迎撃するPepper (*編集部注:実際には「迎撃」ではなく「応対」していました)> |
<▲図:Pepperをコントロールできるアプリを展示していたYAZブース。 白いシャツを着た笑顔の人は同社代表取締役の田中康之さん> |
このPepper君を展示していたのは、株式会社YAZ(読み:ヤジュ)さん。PepperをAndroidスマホからコントロールするアプリを作っていて、様々な動きをして見せてくれる。子供向けに絵本の語りをするなど、子供のコンパニオンとしてのデモもしていた。
Pepperは胸にタブレット並みのサイズのタッチディスプレイを搭載しており、ユーザーとのコミュニケーションに使われている。
<▲図:このアプリから遠隔で操作できる。 上のフォームに入れたテキストは実際にPepperが喋ってくれる> |
<▲図:胸のタッチディスプレイで操作することもできる> |
それにしても、個人的には無言でこちらを見ているときのPepperの目はコワい。殺人ロボットのような印象を受けてしまう。ちなみに、このような印象を受けるのは僕だけではないらしい。
以前、ソフトバンクが開催したPepperのイベントに行ったときに、Pepperはロボットということでコワい印象を与える可能性があるので、動作をなるべくかわいく見えるようにチューニングしたというような話を聞いた。
それにしても、アイザック・アシモフがロボット三原則でロボットは人間を保護するようなことを言っていたが、現実のロボットにはそのようなものが組み込まれる様子はない。人工知能が生まれれば人間を攻撃し始めるということもありうるとスペースX社のイーロン・マスクも警戒している。先日、Googleの囲碁プログラムに人間のプロ棋士が敗北したのを見て、「また、人類滅亡に近づいたな」と思った人も多いことだろう。
<▲図:360度カメラや各種センサーなどを搭載した自転車> |
その隣のブースでは、360度カメラやセンサー、スマートフォンなどを搭載した自転車も展示されていた。この種の機器の問題は集めた情報をどう活用するのか? という問題になってくるので、個人で面白いものを作るのはなかなか難しいだろう。ちなみに展示していたのは株式会社ビットメディアだ。
<▲図:カメラやスマホも搭載する自転車> |
<▲図:こちらのシャツもセンサーを搭載するIoTデバイスだ> |
さらにFirefox OSコミュニティの出展も見られた。Firefoxといえば、先日、スマートフォン向けのOS開発はやめると明言していたが、テレビなどはパナソニックがプラットフォームとして採用しているので、まだまだ行けることだろう。
<▲図:パナソニックのテレビはFirefox OSを採用している> |
言うまでも無く、この分野ではGoogleもAndroid TVを出していて、日本メーカーでもソニーのテレビなどが採用している。世界的なシェアとしてはAndroid TVに負けていると思うが、今後、どうなるだろうか?
また、「日本Androidの会」の秋葉原支部の方々は、手作り感のある電子工作を展示していた。こういうのを見るとABCはマニアのイベントだなーと痛感してしまう。
<▲図:しょんべん小僧的な電子工作> |
<▲図:レゴを使った電子工作も展示。小型モーターなどが付いたキットも販売されていた> |
という感じで、このABCレポート記事は後編に続きます。
(記事:一条真人)
【情報元、参考リンク】
・ABC 2016 Spring公式サイト