ZenWatch 2 |
ちなみに第1回では概要、パッケージ、付属品、外観を紹介し、第2回ではメタルバンドの調整方法を紹介した。第3回ではZenWatch 2で何ができるのか? 機能や使い勝手、ウォッチフェイスなどを紹介した。
<便利な機能や魅力>
ZenWatch 2はAndroid Wear搭載スマートウォッチとして非常にオーソドックスな製品なので、ここで紹介する機能や魅力は充電と価格に関すること以外は、ZenWatch 2に限られるものではないが、便利だと思う機能をいくつか紹介したい。
■ウォッチ画面の情報量
ただの腕時計と違い、Android Wearはスマートウォッチなので画面に表示できる情報は多岐に渡る。それは各アプリを使ってのものだけでなく、ホーム画面となるウォッチ画面についても同様だ。ウォッチフェイスによって表示される情報は異なるが、私の場合は年月日、時刻、曜日、現在地の天気予報、ZenWatch 2のバッテリー残量、Bluetooth接続しているAndroidスマートフォンのバッテリー残量が表示されている。
私が利用しているウォッチフェイス |
純粋にこれが便利だ。特にスマートフォンのバッテリー残量をサッと確認できることと、最低気温、最高気温を確認できるのがいい。特に気温の確認はその日の朝、何を着ていくのか考える際に便利でありがたい。スマートフォンで天気予報を確認したり、テレビで天気予報が流れるのを待ったりしなくて済むので、かなり楽になった。
■Googleマップナビ
私はどこに行くのにもスマートフォンのGoogleマップ及びGoogleマップナビを利用しているが、Googleマップナビの情報がZenWatch 2の画面にも表示され、ビビッと振動で次の曲がり角などを知らせてくれるので便利だ。スマートフォン側からZenWatch 2への情報通知に関してはユーザーは何の操作もしなくていい。スマートフォン側でGoogleマップナビを開始すれば、自動的にZenWatch 2にも情報を流してくれる。
ちなみにZenWatch 2でGoogleマップの閲覧もできるが、パフォーマンスはあまり良くないので、スマートフォンを取り出した方が速い。
Googleマップナビやルート検索などは便利 |
■スマートフォン置き忘れ防止機能
スマートフォンの置き忘れ防止機能が搭載されていて、スマートフォンとのBluetooth接続が切れるとZenWatch 2が振動して知らせてくれる。スマートフォン側にもZenWatch 2との接続が切れたことが表示される。これが思いのほか便利で、スマートフォンを車の中に置き忘れた時や、どこかに忘れそうになった時に助けられた。
「電話を置き忘れたとき」という項目がそれ |
■フラッシュライト
地味だがフラッシュライトがとても便利だ。暗い場所や夜などにちょっとしたライトが欲しいシーンは誰にでもあると思う。私の場合はスマートフォンのカメラ用に搭載されているLEDフラッシュを灯りとして使う機会が多いが、最近はZenWatch 2のフラッシュライトを使うこともある。ZenWatch 2の場合はスマートフォンのLEDフラッシュと違い、画面に白などのカラーを単色で表示するだけなので、明るさは大したことない。しかし、手軽に使えるので意外と便利だ。
フラッシュライトは画面を単色で光らせるだけだが、意外と便利。カラーも変えられる。
■活動量記録
歩数、消費カロリー、移動距離などの記録には以前はFitbitシリーズやMisfitシリーズなどの活動量計を使っていたが、スマートウォッチを装着し始めてからはそれらは外してしまった。また、スマートフォンで記録するよりも腕時計スタイルのデバイスの方がやはり活動量記録には向いている。一応手元のZenWatch 2だけでも途中経過も確認できる。
Google FitやWellnessなどで活動量の記録もできる |
■充電
これはZenWatch 2ならではの魅力で、充電がしやすい。充電用のコネクタは専用端子になっているがマグネットが搭載されていて、ZenWatch 2に近づけるとパチッとくっついてくれる。MacのMagSafeと同じでとても使いやすい。これはワイヤレス充電よりも良いと思う。
専用コネクタはマグネットでピタッとくっつくので便利 |
■価格
下を見ればもっと安いAndroid Wear搭載スマートウォッチもあるが、ある程度の質感を求めるとどうしても高額になってしまう。Huawei Watchなどは一番安いレザーバンドモデルでも約4万6千円だし、先日発表されたサムスン電子のGear S2 classicなども4万5千円ほどする。一定基準以上の質感を求めると高くなってしまうのは仕方ないが、ZenWatch 2は満足できる質感を持ちつつも入手しやすい価格設定なので、その点が大きな魅力だと思う。レザーバンドモデルで約3万2千円、今回レビューしているメタルバンドモデルでも約4万円なので、他社製品と比べると安価だ。
ZenFone 5が大ヒットしたのもパフォーマンスの良さと価格のバランスが絶妙で、他社が真似できなかったことにあると思う。コストパフォーマンスが非常に優れていた。このZenWatch 2もコストパフォーマンスに優れている。
<不満点>
不満点はそれほど多くないが、一応幾つかあるので紹介しておきたい。
■動作の不安定さ
ZenWatch 2は大抵は快適に動作するが、たまにフリーズすることがあるので、それは少しストレスになっている。フリーズするときはその兆候として動作が重くなるのですぐに分かるが、一回フリーズすると復帰まで少し時間がかかるのは面倒な点だ。ただ、これはZenWatch 2のせいなのか、Android Wear自体のせいなのかは分からない。ただ、ZenWatch 2は「超軽快」というわけでもないので、欲を言えばもっとサクサク動いて欲しかったところ。
■バッテリーの持ち
ZenWatch 2は旧モデルの初代ZenWatchと比べるとバッテリーの持ちが改善されている。初代ZenWatchユーザーの一条氏(コラムでもお馴染みの)によれば、初代の場合は朝100%でも夜帰宅するまで持たないこともあったという。あまり使わない日は持つみたいだが、やはりシビアだったのは確かなようだ。
それと比べるとZenWatch 2は朝から夜までは基本的には持つ。大抵は翌朝や翌日のお昼頃まででも持つので、約1.5日のバッテリー持ちと言うメーカー公式の見解は正しいと思う。ただ、やはり使用状況次第では1.5日持たないこともあるし、結局は夜か朝に充電することになる。となると、現実的にはバッテリーの持ちが1日でも1.5日でも大した違いにはならないので、せめて翌日の夜くらいまで持って欲しかったところ。
<全体的な感想>
バッテリーがもう少し持てばいいな、とか、動作がもう少し速くて安定していればいいな、という不満点はあるが、バッテリーについては一応朝から夜までは確実に持っているし、動作の安定性も我慢できないレベルではないので、概ね気に入っている。質感の良いデザインで、大人が使っていても恥ずかしくないレベルにもあると思う。
そして、便利な機能の項で紹介した機能は便利なので、レザーバンドモデルで3万円台前半で購入出来るのは悪くない。実は個人的にはメタルバンドよりもレザーバンドの方が良かったような気もしていて、レザーバンドに変えようかと考えている。バンドについてはASUS純正品にこだわらなくても、市販品を使えるので好みに合うものを選べばいいと思う。
現時点ではAndroid Wear自体が日常生活に必須の存在、というレベルにはないので、結局は欲しい機能があるかどうか、という点に絞られるが、Android Wearで利用できる機能やアプリの中でどうしても欲しいものがある、という場合にはオススメだ。そして、質感とコストのバランスを見た時にZenWatch 2はオススメ機種の一つに確実に入ってくると思う。
次回は、遅くなったがおまけ編として、ASUS JAPANが開催したイベントのレポートをお伝えしたいと思う。
- 第1回:概要、仕様、パッケージ、付属品、本体外観など
- 第2回:メタルバンド(金属ベルト)の長さを自分で調節する
- 第3回:機能や使い勝手、ウォッチフェイスなどをチェック!
- 第4回:便利な機能や魅力、不満点、約1ヶ月間使ってみての感想など
下はAmazonでの商品リンク。具体的な発売日はAmazonで確認することもできる。上3つがWI501Qで、下3つがWI502Q。
【情報元、参考リンク】
・ASUS公式オンラインショップ「ASUS Shop」
・ZenWatch 2、ZenFone 2 Laser 6インチモデルの発表記事