ZenWatch 2を装着した状態 |
<Android Wearと機能概要>
まず、ZenWatch 2のプラットフォームはAndroid Wearなので、できることは他社のAndroid Wear採用スマートウォッチとそう変わりない。少なくともAndroid Wearによる部分は同じだ。
スマートフォンには「Android Wear」アプリをインストールする。右は設定画面。
Android Wear製品をまだ使ったことがない方の場合は、何ができるのかあまりご存知ないと思うので簡単に説明すると、Android Wearはスマートウォッチやスマートグラス(メガネ型デバイス)など、体に身につけるウェアラブル製品向けのプラットフォームで、専用のアプリが各社・各デベロッパーからリリースされている。また、AndroidスマートフォンやAndroidタブレット向けアプリの中にはAndroid Wear用の機能を用意しているものもある。それらのアプリや機能を利用できるのがAndroid Wear搭載製品ということになる。
Android Wear搭載機器は、基本的にはAndroidスマートフォンと連携して使うことになる。ZenWatch 2の場合は、ZenFoneシリーズ以外のAndroid端末やiPhoneとの連携も可能となっている。
Android Wear向けアプリもGoogle Playからダウンロードできる。
Android WearアプリからGoogle Play内のAndroid Wearアプリページへ移動できるので、
普段はAndroid Wearからアクセスすればいい。
Android WearアプリからGoogle Play内のAndroid Wearアプリページへ移動できるので、
普段はAndroid Wearからアクセスすればいい。
例えば筆者のZenWatch 2に入っているのはゲームの「Ingress」、音声レコーダーの「Audio Recorder」、「Google Fit」「Google Play Music」「Remote Camera」「Runtastic」「Skype」「Translator」「TV SideView」「Wellness」「Y!乗換案内」「ZenWatch Music」「エキサイト翻訳」「ハングアウト」「ポケット電卓」「ジョルダン 乗換案内」「Google Maps」のほか、天気予報系などだ。他にも様々なアプリが対応しているので、人によって多様な使い方ができる。
筆者のZenWatch 2に入っているアプリの例。
ちなみにこのようにAndroid Wearのスクリーンショットも撮影できる。
ちなみにこのようにAndroid Wearのスクリーンショットも撮影できる。
基本的に電話やメール、TwitterやFacebookなどのSNSの通知などを手元でチェックできるだけでもそれなりに便利で、日常的にはそれがメインの使い方になると思う。電話の着信はスマートフォンをマナーモードにしてポケットに入れていると気付きにくいこともあるので、ZenWatch 2が振動してくれるのは助かる。ただし、Bluetoothの接続状況次第ではタイムラグがあるので、ZenWatch 2が振動したときには切れている、という場合もある。スマートフォンに電話着信が表示されてからZenWatch 2に着信通知が来るまでのラグが1秒のときもあれば数秒のときもあるからだ。
<操作系>
ZenWatch 2の操作は画面のタッチ操作で行うのが基本。上フリック操作(下から上にフリック)で通知などの情報パネルを順にチェックしていける。各パネルは右フリックで消せ、左フリックでそれぞれのサブ機能を操作できるようになっている。
基本操作は画面のタッチ操作で行う。右側面のボタンはあまり使わない。 |
また、時計表示のホーム画面で下フリック(上から引き下ろす)をすると、通知設定や明るさ調整、設定などができる画面が表示される。切替は左右フリック。
ホーム画面で下フリックするとこのような画面が表示される。
振動させたくないときは通知をオフにすればいい。
振動させたくないときは通知をオフにすればいい。
竜頭型のボタンは一回押すとホーム画面を表示し、長押しするとアプリ/機能リストを表示する。このボタンは結局のところあまり使わなかった。アプリ/機能リストはホーム画面で左フリックすることでも開けるので、その方が速いからだ。また、画面のオンも手首を返す動きでできるので、ボタンを必要とする機会が本当に少ない。しかし、手首を返す動きに反応しないこともあるので、そのときには使う。
アプリ/機能リスト。縦スクロールでアプリを探せる。 |
いずれにしても操作系はシンプルで簡単なのですぐに慣れると思うし、操作はしやすい。
なお、「OK Google」と話しかけるか、ホーム画面で左フリックを3回行うことで音声コマンドの入力待ち状態に入ってくれる。手での操作ができないときなどには便利かもしれない。
「OK Google」と話しかけるか3回左フリックすると音声コマンドの入力待ちになる。 |
<ASUS純正アプリや機能>
ASUSがZenWatchシリーズに用意している純正アプリは「ZenWatch Wellness」と「ZenWatch Music」「ZenWatch Remote Camera」など。さらに、ZenWatch管理ツールアプリの「ZenWatch Manager」内にもいくつかの機能が用意されている。
ZenWatch Managerアプリ。ZenFoneシリーズ以外のAndroid端末でも利用できる。
アプリは実際には他にもある。
アプリは実際には他にもある。
ZenWatch Managerで「ツール」タブを開くと、いくつかの項目が並んでいるが、通話時のリモート操作、スマートフォンを置き忘れたときにZenWatch 2を振動させる機能、ZenWatch 2を遠隔で振動させる機能、ZenWatch 2が近くにあるときにスマートフォンをアンロックする機能、ZenWatch 2の画面をライト代わりに使うフラッシュライト、緊急連絡先にSOSメッセージを送信できるSOS機能などが用意されている。
ZenWatch Managerのツール設定画面。 |
スマートフォンを置き忘れたとき、すなわちBluetooth接続が切れたときに振動する機能は便利だ。また、フラッシュライトも夜間にちょっとしたライト代わりに使えるので便利だ。ただし、明るさはスマートフォンのLEDフラッシュと比べると暗い。画面を点灯するだけなので、本当にちょっとした明かりにしか使えないが、便利なことは確かだ。SOS機能も状況次第では便利だろう。
ZenWatch Wellnessは健康管理アプリで、歩数や消費カロリーを記録してくれるが、あまり多機能ではないのでGoogle純正アプリの「Google Fit」を使った方がいいと思う。Google FitもZenWatch 2で利用でき、歩数や移動距離、消費カロリー、体重などを記録・管理できる。また、目標設定などもできる。記録管理アプリとしては現時点ではGoogle Fitの方が使いやすい。
左がZenWatch Wellness、右がGoogle Fit
ZenWatch Remote Cameraも便利だ。スマートフォンのカメラを起動し、遠隔操作できる。しかも、ZenWatch 2の画面にリアルタイムでカメラを通した画像を映しておけるので、ZenWatch 2をファインダー代わりに使い、遠隔でシャッターを切ることができる。記念撮影をしたいときなどにスマートフォンをどこかに立てかけたり、手で持って腕を伸ばして目一杯スマートフォンを離しながらメインカメラで撮影する際などに便利だ。
他にも、画面に指で書いた文字や写真をAndroid Wearのスマートウォッチ同士で送りあえるTogether機能などもある。
<ウォッチフェイス>
Android Wear搭載スマートウォッチのホーム画面のデザインをウォッチフェイスと呼び、スマートフォンのホーム画面のように変更することができる。ウォッチフェイスはASUS純正のZenWatch Managerで選んで変えることもできるし、サードパーティー、すなわち他社・他のデベロッパーが作ってGoogle Playで公開しているものを使うこともできる。
左はAndroid Wearアプリからウォッチフェイスリストを開いたところ。かなりの数がある。
右はZenWatch Managerで開いたところ。こちらの方が数は少ないが、たまに追加される。
右はZenWatch Managerで開いたところ。こちらの方が数は少ないが、たまに追加される。
ZenWatch Manager内のウォッチフェイスだけでもかなりあるが、筆者は気に入ったものがなく、最終的にはサードパーティーのウォッチフェイスを購入した。「Weather WatchFace」というアプリで、年月日と時刻、曜日、天気予報、その日の平均気温、最低気温、最高気温、スマートウォッチのバッテリー残量、Bluetooth接続しているAndroidスマートフォンのバッテリー残量を表示することができる。
左がWeather WatchFaceというアプリ。筆者は現在はこれを使っている。
右はASUSのFaceDesignerというアプリ。オリジナルウォッチフェイスを作成できる。
右はASUSのFaceDesignerというアプリ。オリジナルウォッチフェイスを作成できる。
筆者の場合は、ZenWatch 2のバッテリー残量、スマートフォンのバッテリー残量、天気予報と気温、年月日と曜日を確認したかったので、これを選んだ。
Android Wear搭載スマートウォッチの場合、メーカー純正のウォッチフェイスだけでなく、サードパーティーのウォッチフェイスも選べるので、好きなものを探して使えばいいと思う。
また、右上図のようにASUSは「FaceDesigner」というアプリも提供していて、このアプリを使うことでオリジナルのウォッチフェイスを作成することも可能となっている。これを使って自分でカスタマイズして作ってしまってもいい。
次回は感想を紹介したいと思う。
- 第1回:概要、仕様、パッケージ、付属品、本体外観など
- 第2回:メタルバンド(金属ベルト)の長さを自分で調節する
- 第3回:機能や使い勝手、ウォッチフェイスなどをチェック!
- 第4回:便利な機能や魅力、不満点、約1ヶ月間使ってみての感想など
下はAmazonでの商品リンク。具体的な発売日はAmazonで確認することもできる。上3つがWI501Qで、下3つがWI502Q。
【情報元、参考リンク】
・ASUS公式オンラインショップ「ASUS Shop」
・ZenWatch 2、ZenFone 2 Laser 6インチモデルの発表記事