Gear S2 classic |
Gear S2/Gear S2 classicは、家電量販店等で販売されるほか、NTTドコモ(以下、ドコモ)とau(KDDI/沖縄セルラー)も取り扱うので、キャリアショップで見る機会も出てくるだろう。発売日は12月18日だ。
まずは概要から紹介したい。
最近のスマートウォッチといえば、当然ながらApple Watchを除き、ほとんどの製品がプラットフォームに「Android Wear」を採用しているが、このGear S2/Gear S2 classicのプラットフォームは「Tizen」だ。
Gear S2とGear S2 classicの展示 |
Tizenを採用しているとはいえ、Androidスマートフォンと連携できるので、実用上はどんなOSを搭載していようが、特に何も気にならない。このGear S2/Gear S2 classicはサムスン電子の「Galaxy」シリーズだけでなく、他社のAndroidスマートフォンにも対応する。要件はAndroid 4.4以上、RAMが1.5GB以上だ。Gearシリーズの中で今回の大きな進化ポイントの一つはここだろう。Xperiaやarrows、AQUOSなど各社の端末で利用できるようになっている。
Gear S2のウォッチ画面。ウォッチフェイスは変更可能。 |
Android Wearの場合、スマートフォンでGoogle Playにアクセスし、Android Wearにアプリや機能を追加できるが、Gear S2/Gear S2 classicでもアプリの追加は可能だ(もちろんGoogle Playからではない)。また、標準状態でもスマートウォッチでよく使いそうな機能はほとんど入っている。
タイマー |
画面は精細でとても見やすい |
アラームや天気予報、カレンダー、各種通知の受信などは可能だし、アクティビティ記録もできる。歩数、運動、心拍数などを記録・管理できるので、アクティビティを記録する活動量計として使ってもいい。ゴルフアプリやニュースアプリ、楽曲データを入れて携帯音楽プレイヤーとしても使うこともできる。
ただ、使えるアプリの数と種類はやはりAndroid Wearの方が多い。特に今後Android Wearが世界的に拡大することを考えると、多様なアプリ資産を確保できるのはAndroid Wear搭載製品ならではの魅力になってくるはずなので、まだ見ぬ色々なアプリや機能を使える可能性を残したい場合はGear S2/Gear S2 classicは向かないかもしれない。
アプリリスト。リング状のベゼルを回したり画面のスワイプで表示される。 ベゼルを回すと起動するアプリ(機能)を選ぶこともできる。 |
Gear S2/Gear S2 classicで注目したいのは多機能性ではなく、独自の操作系と動作パフォーマンスの良さだ。
戻るとホームボタン |
右側面の「ホーム」と「戻る」ボタン、回せるベゼル(リング状)が操作系として用意されている。もちろん画面のタッチ操作もできる。アプリ/機能リストを表示する方法は、画面のスワイプのほか、ベゼルを回す操作でもできるようになっている。アプリの選択もベゼルを回す動きでできる。これがとても使いやすい。UIも合わせた設計になっているので、とても直感的で快適だ。そして、表示処理もとても速い。この操作性と動作パフォーマンスの良さはGear S2/Gear S2 classicの魅力の一つだ。
裏面には心拍センサーを搭載する |
また、バッテリーが通常使用で2-3日持つ、とされることも魅力の一つ。スペック上は省電力モードを使えば4日持つ、ということなので、充電頻度は現在のAndroid Wear採用スマートウォッチよりも少なく済みそうだ。充電はワイヤレス充電に対応しているので、製品パッケージに同梱されるワイヤレス充電ドックに置くだけでいい。
ボディはIPX8相当の防水、IP6X相当の防塵仕様なので、雨の日やキッチン、アウトドアでも安心して使える。
Gear S2/Gear S2 classicどちらも512MB RAM、4GB ROMを積み、バッテリー容量は250mAhだ。Bluetoothは4.1、Wi-FiはIEEE802.11b/g/n(2.4GHz)準拠で、NFCも搭載する。本体サイズはGear S2が約42.3×49.8×11.4mm、重さ約47g、Gear S2 classicは約39.9×43.6×11.4mm、重さ約42gだ。両製品とも結構小型で軽い。腕に装着した時の違和感はあまりなく、ランニングやスポーツをする際も気にならないかもしれない。
ディスプレイはどちらも約1.2インチサイズの円形のSuper AMOLED(有機EL)で、解像度は302ppi、ガラスは米Corning社の化学強化ガラス「Gorilla Glass3」を採用している。
ディスプレイはかなり精細で美しい表示となっている。小さなフォントでも見やすいくらいなので、ディスプレイには不満はない。
Gear S2とGear S2 classicの違いはデザインとバンドで、Gear S2はスポーティなデザインで、Gear S2 classicはクラシックな腕時計スタイル。Gear S2 classicはバンドも一般の腕時計のものが使えるようになっている。バンド幅は20mmだ。
Gear S2 classic |
Gear S2/Gear S2 classicの微妙な点はこのデザインではないかと思う。もちろん好みは人それぞれなので、このデザインを好む方も多くいると思う。しかし、本来高級感やクラシック感を出すべきモデルであるGear S2 classicがややプラスチッキーで、安っぽい印象を与えるのが残念だ。特にベゼルにおもちゃ感が出ているので、手に取った時に残念に感じるかもしれない。逆にスポーティーなGear S2の方がクラシックなデザインではないものの質感が高い。こちらはしっかりと金属の質感が出ているので悪くない。また、ベゼルもボディ全体のデザインとマッチしているので、これはこれで良いデザインではないかと思う。
Gear S2 classicは幅20mmの市販のバンドを使うこともできる。
ちゃんとバンド裏面に「20」と記されている。
右の写真からベゼルが少々安っぽい印象を与えることが伝わると思う。
ちゃんとバンド裏面に「20」と記されている。
右の写真からベゼルが少々安っぽい印象を与えることが伝わると思う。
スポーティなGear S2だが、こちらはベゼルも質感は悪くない。 |
ただ、デザインの好みは皆違うので、あくまでも筆者の個人的な感覚に過ぎないという点は了承してほしい。できれば購入前に実機をショップで確認してみてほしい。
操作性、パフォーマンス、ディスプレイはよくできているので、プリインストールされているアプリ/機能が自分のニーズを満たすものである場合、かつデザインが好みである場合はオススメのスマートウォッチの一つになると思う。
今回の発表会のレポート記事は下記の通り。
・Galaxy Viewのレポート記事
・Gear S2のレポート記事
・Gear VRのレポート記事
・Galaxy A8のレポート記事
【情報元、参考リンク】
・Amazon/Gear S2検索ページト
・ドコモオンラインショップ
・au Online Shop
・Gear S2製品ページ