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【取材レポート】HTC Desire EYE/626ブロガーイベント 質疑応答編:数多くの質問に回答。SIMフリー版のOSアップデートは早い。サポートは各社のSIMに対応など

HTC NIPPONが開催したSIMフリーのAndroidスマートフォン「HTC Desire EYE」と「HTC Desire 626」のブロガーイベントのレポート 質疑応答編では、質疑応答のまとめをお伝えしたい。前編ではプレゼンテーションとハードウェアの仕様を、後編では実機のレポートを紹介しているので、まだご覧になっていない方はぜひチェックしてみてほしい。

HTC NIPPON 代表取締役社長 玉野氏(中央)が答える場面も。


<質疑応答>

質疑応答は開発チーム、営業系チーム、PRマーケティングチームと、各チーム別に質問を受け付ける形で行われた。ただし、質問の内容は必ずしもそのチーム向けのものではないので、チームはあまり気にせずに読んでほしい。また、途中、玉野社長が答えるシーンもあり、和気藹々と質疑応答も進んだ。

■開発チーム

Q:先日、グローバル向けにAndroid 6.0へのアップデートを提供する機種のリストを発表しましたが、日本に投入するSIMフリー端末についてもOSアップデートについての考えを教えて下さい。

A:通信キャリア向けモデルと異なり、SIMフリー端末はHTCだけでコントロールできるのでグローバルモデルとできるだけ同時期に提供していこうと思っています。通信キャリア向けモデルだと、キャリアさんのアプリやサービスなどが含まれますが、SIMフリー端末だとそうではありませんので、グローバルに合わせていこうと思います。

開発チームの面々
Q:ユーザーが端末とSIMカードを別々に購入した場合、どの程度までサポートするのでしょうか? 最近ではSIMフリー端末を初心者さんやMVNOに詳しくない方も手を出し始める状況になってきていると思います。

A:HTCとして日本市場のMVNOのSIMは全て調べてあります。HTC e-shopで扱うOCNさんのSIMだけでなく、他のSIMもサポートしたいと思っています。

Q:通信キャリアとの接続確認はどこまでしているのでしょうか? ドコモだけですか?

A:確認試験はドコモとワイモバイルを行っていますが、公式にはドコモのネットワークのみ確認している、ということになっています。auについてはVoLTEの問題もありますので。

Q:バッテリー容量はHTC Desire 626が2,000mAh、HTC Desire EYEが2,400mAhと400mAhの差ですが、連続通話時間はスペック上、626が約541分、EYEが約1200分と大きな開きがあります。どのような理由でこのような差が出ているのでしょうか? また、626のメモリは2GBで間違いないでしょうか?

A:スペック表記載の通話時間はグローバルのものと同じ数字で、日本での使用時に必ずしも同じ数字にはなりません。EYEと626では数字上、開きがありますが、EYEについて言うと、バッテリーライフを長く持たせるソリューションを入れているので、差が出てきているということになります。メモリは2GBで正しいです。

Q:HTC Desire EYEは防水防塵仕様ということですが、一般に防水端末では画面に水滴がつくと誤動作するものもあると思います。今回のHTC Desire EYEではそのような誤動作をしない工夫などはされているのでしょうか?

A:画面に水滴が付着すると誤動作します。しかし、防水防塵はしっかりしていますので、それで壊れるということはありません。使うときは画面を拭いて使って欲しいと思います。

Q:私が持っている某社のスマートフォンのカメラで4K解像度で動画を撮ろうとすると、発熱によってすぐに落ちてしまいます。同様に、一般的に写真や動画を撮影しようとすると発熱が気になりますが、今回の機種では放熱について他社製品と比べて差別化、工夫は何かされているのでしょうか?

A:今回使っているCPUはHTC Desire EYEがMSM8974、HTC Desire 626がMSM8916と、前者は発熱について話題になったCPUですが、HTCの社内で行った耐久試験等をクリアしているので問題ないと思います。また、熱問題については前回のCPUで私たちも学習しました。そのため、熱に関しては色々な対策を導入しています。

Q:マナーモードにしてスクリーンショットを撮ってもシャッター音がなります。スクリーンショットの撮影時には鳴らさなくてもいいと思うのですが、何かポリシーがあるのでしょうか?

A:いえ、ポリシーは特になく、従来機種の仕様を踏襲しただけになります。そういう声があれば今後の製品には反映させたいと思います。

Q:修理サポートにおける最短5日間というのは土日を含んだ日数でしょうか? また、修理の際に代替機を用意するサポートを提供するような予定はあるのでしょうか?

A:まず5日間というのは土日は含まず、平日で5日間になります。二つ目のご質問については、現在も検討中です。代替機を送るとか、代わりに新品を送るとかのサービスは検討中になります。


■営業系チーム

Q:営業面についての質問です。同じ台湾で成功しているメーカーがあると思いますが、そのメーカーとどういった違いを打ち出していこうとしているのかと、販売目標を教えて頂けないでしょうか?

A:販売目標は具体的な数字は差し控えさせて下さい。ただ、アグレッシブだと感じて頂ける数字です。販路はチャレンジしようと思っていて、量販店さんに依存しようとは思っていません。他のメーカーと同じことをやっていてはそのマーケット内でのシェアの奪い合いにしかなりません。そのため、違うことをやっていきたいと考えています。ただ、今日は具体的なお話は差し控えさせて下さい。

営業系チーム

Q:過去にはHTC Shiftのような尖った製品も手掛けられていたと思いますが、今後、そのような尖った製品を投入することは考えているのでしょうか? また、Windows Phoneを投入する予定などは?

A:かつてのHTCの製品ってSF映画に出てくるような製品で、他の世界の製品とは完全に一線を画したものでした。そういった尖った感が今の製品にはないとは私自身も感じています。ただ、当時と違い、今は失敗が許されなくなってきたという背景があるのも確かです。しかし、ReカメラやHTCバイブなど、新しい方向での尖った製品は考えています。今日詳しく説明することはできませんが、「こういうものを持ってきたか」と、またご満足頂けると思います。そして、Windows Phoneについては、一週間に一回は話しています。こちらもいずれまたお話できると思います。

Q:設定メニューを見るとHTC mini+に対応しているようですが、オプション販売品の中にHTC mini+が見当たりません。取扱う予定はあるのでしょうか?

A:HTC mini+に相当するものとして、以前auさんにHTC J One miniを出しています。もしお使い頂きたいというのであれば、それを使って頂くしかありません。どれくらい在庫が残っているのか分かりませんが、我々自身でminiを発売する予定はありません。

Q:HTCがSIMフリー市場に帰ってきたわけですが、ドコモには帰ってこないのでしょうか?

A:(玉野社長)帰りたいと思います(笑)。(一旦質問者に話が戻り、改めて回答)鋭意頑張りたいと思います。我々だけで何とかなるものではありませんが、気持ちとしてはできるだけ広くお客様に使って頂きたいと思っていますので、頑張っていきたいと思います。

Q:通信キャリアモデルとSIMフリーモデルの量販店の店頭におけるプロモーション、差別化についてはどのようにお考えなのでしょうか?

A:まず端末ラインナップについては、通信キャリア向けモデルと分けてバッティングしないようにしていきたいと考えています。ただ、そう思っていても量販店さんの店頭で上手く違いを出せるかというと難しいと思います。我々としては、どういうユーザーにどの端末を、そしてSIMフリーなわけですから、どのMVNOサービスが適しているか、というところまで設計していきたいと思っています。営業的にはすぐにビッグセールスを求められているわけですが、少しずつ地道にやっていきたいと思っています。

Q:某韓国のメーカーは前回のモデルくらいからブランド力を高めるべくアクセサリーにも注力してきましたし、Appleは以前からそうです。そしてSIMフリー市場でも、台湾の某社の製品もシェアを拡大しています。今回、ドットビューケースはありますが、他にもパートナー企業のアクセサリーを増やしたり、日本市場独自のアクセサリーを用意したりといったアクセサリー商品強化の戦略はあるのでしょうか?

A:「こういうアクセサリーを使いたいからこの機種を選ぶ」という形があると思いますし、それが進むと「アクセサリーの選択肢があるからこの機種を選ぶ」ということにもなると思います。ドットビューは特殊な製品なのでHTCの面白さをアピールする上で評判がいい訳ですが、それに続くようなアクセサリーを本社とも検討しています。

Q:地方だと購入できる量販店が少なかったりしますが、地方でのプロモーションについてはどのようにお考えでしょうか?

A:お客様との接点をどのようにしようかというのはやはりテーマですし悩んでいます。通信キャリアさんの場合はキャリアショップがありますし。購入できる場所としてAmazonや楽天などのeコマースに従来ならば依存するしかないところですが、売り方を変えるということでSIMカードも一緒に買えるHTC e-shopを開設しました。さらに、某社の某ほにゃららにも開設しようとはしています。

Q:HTC RE Cameraは日本では販売しないのでしょうか?

A:売ります、と言いたいところですが……実際売ろうとはしていました。皆さん、あのカメラを見てどう思います? 盗撮カメラと思います? 否定はできませんよね? どうしてもそうした懸念もあって販売までこぎつくことができませんでした。でも、勿体ないですよね。HTC RE Cameraのような商品を出すことにはこだわっていきたいと思っています。

Q:私はiPhone等の他に、HTL22も使っています。HTL22は、ヘッドフォンを使わなくても音が非常に良いので、radikoなどを聴くときにスピーカーとして使わせてもらっています。内蔵スピーカーについては他のメーカーと差別化できる点だと思いますが、今回の機種ではどのようにアピールしようと思っているのでしょうか?

A:HTL22は非常にこだわってプッシュしてきました。しかし、通信キャリアさん向けモデルはキャリアさんの方でプロモーションについての考え方がありますし、メーカーとして考えているやりたいプロモーションにする、というのはハードルがあります。ではハードルを無くしたらどこまでできるんですか? というと、それが今回の機種になりますが、HTC Desire EYEにはBoomsoundを搭載しています。対面販売は量販店さんに依存していますが、店頭向けデモ機にサンプルを用意することで体験してもらえるようにしていこうとは思っています。


■PRマーケティングチーム

PRマーケティング

Q:今回のようなブロガーイベントを今後も継続して行うのでしょうか?

A:皆様のブログがどのように上がるかを拝見して、成果に応じて検討していきたいと思います。マーケティングは費用対効果を求められていますので、ブログの方を宜しくお願い致します!

Q:HTC J butterflyのときに乃木坂46を起用して、普段HTCの名を知らないような人達の間でもすごく盛り上がっていたと思います。ギーク層以外の人達にアピールできるプロモーションやタイアップを考えているのか教えて下さい。

A:乃木坂46を起用したのはまさにギーク層や皆様のようにハイスペックを求める、詳しい方々以外の一般の人達にも簡単に使って頂けますよ、ということをアピールするのが理由です。あれはあれでフェーズとしては成功したと思っています。ですが、また次のフェースに進むにあたっては別のことを考えていますし、SIMフリーでやるかといったら今のところはまだ考えていません。今後またやるときには市場、ターゲットを見ながら戦略のもとキャラクター選定していきたいと考えています。


また、HTC Desire EYEの試用レビュー記事も後日公開したいと思うのでお楽しみに。
HTC Desire EYEレビュー記事




下はAmazon.co.jpでの商品リンク。

 

【情報元、参考リンク】
HTC Desire EYEレビュー記事
HTC Desire 626のレビュー記事
HTC e-shop

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