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【取材レポート】格安スマホ「gooのスマホ」レポート後編 − 2万円のg02と3万円のg03をチェック!

前編に続いて「gooのスマホ」の発表が行われたNTTレゾナントの事業戦略発表会のレポートをお届けしたい。後編では、「gooのスマホ」のスマートフォン、「g02」と「g03」を実機写真をまじえて紹介したい。

g02


<g02>

g02のスペック表とg02実機

g01は初心者やシニア向けにスペックを落としたスマートフォンだったが、g02とg03は10代から30代、40代などの携帯電話の主要ユーザー層が使っても特に大きなストレスが生じないよう、スペックアップされ、デザインもより質感が高いものになっている。

g02とg03の違いについては、デザインは同じなので、一見見分けが付かない。違いは中身で、CPU、メモリ、カメラ、Wi-Fiといった点が異なる。g02のCPUはSnapdragon 410 MSM8916で、大抵の用途では問題ないが、メモリが1GB RAM、8GB ROMというのは少し辛い。発表会場にて短時間ホーム画面やブラウザ、プリインストールアプリを触った感じでは特にストレスなく、快適に動いたが、1GB RAMだと、色々なゲームを遊ぶ方にはツライように思う。

また、ROMも8GBしかないので、写真、動画などを撮影し、多く保存していくにはやはり心もとないし、ゲームアプリを多くインストールする方にも厳しい。結局のところ、16GB以上のmicroSDカードが必須だと思う。この辺りはg01でも同じだが。

ディスプレイの解像度がg01と比べて上がっているのは嬉しい点。g02とg03はともに解像度が1,280×720ドットの液晶ディスプレイを採用していて、明らかにg01よりも高精細。フルHD以上の解像度のディスプレイに慣れた今でも、普通に文句なく使えるレベルだ。

g02はディスプレイの解像度が1,280×720ドットなので、十分精細だ。

g02はg01の「初心者向け低価格端末」という分かりやすい特徴や、g03の「低価格ながら普通に使えるそれなりのスペック」という特徴と比べると中途半端な位置にいるので、両機種と比べると少し魅力に欠けるようには思う。

g02を選ぶなら頑張ってg03を選びたいところ。とはいえ、g01がターゲットにしている初心者、低価格でスマホを持ちたい方でも、デザイン的にg01よりもg02の方が好み、というのであれば、もちろんg02の方がいいはずだ。g01は3G通信だが、g02はLTEも利用できる上、ディスプレイも精細になるなど、いくつかの点でスペックも向上し、デザインもより良いからだ。

デザインは「iPhone」や「iPod touch」に似ている。2万円という値段を考慮しなくても、十分に質感が高いデザインなので、コストパフォーマンスは高い。ホームキー、戻るキー、マルチタスクキーの部分が光る仕様なのもカッコいい。手に持ったときの感触も良く、持ちやすい方だと思う。

画面下に配置されたタッチキーは操作時に光る

主なスペックは下記の通りだ。

・ベース端末:ZTE Blade S Lite
・カラー:プラチナシルバー、プラチナピンク
・販売価格:20,000円
・OS:Android 5.0
・CPU:Snapdragon 410 MSM8916(クアッドコア1.2GHz)
・メモリ:1GB RAM、8GB ROM
・ディスプレイ:5インチIPS液晶、1,280×720ドット
・カメラ:メインが800万画素、サブが500万画素
・ネットワーク:
LTE【(B1) 2100MHz、(B3) 1700MHz、(B19) 800MHz】
W-CDMA【(B1) 2100MHz、(B6) 800MHz、(B19) 800MHz】、GSM【900/1800/1900MHz】
・Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n準拠
・Bluetooth:4.0
・バッテリー:2,400mAh
・サイズ:144×70.7×7.7mm
・重さ:132g



色々とiPhoneシリーズに似たデザインではあるが、質感は良い。



<g03>

最後に3万円と、「gooのスマホ」では一番高い値段のg03を紹介したい。実は今回のNTTレゾナントの発表会では、製造メーカーのZTEの担当者によるプレゼンもあり、その中でもg03は最も多くのスライドを使って紹介していたので、まずはそのスライドの内容から紹介したい。

ZTEとしてg03のPRポイントは、CPUにQualcomm Snapdragon 615を採用し、9種類のジェスチャー&モーション機能を搭載すること、そして「Hi-Fiサウンド」、メインカメラに約1,300万画素のソニー製CMOSセンサー「Exmor RS IMX214」を採用し、F2.0のレンズを使っていること、タッチパネルとスクリーンが一体化したインセルディスプレイを採用していること、OSにAndroid 5.0を採用していることなど、としていた。





まさにその通りで、g02との違いにもなっているのはそれらスペックが上がっている点。

Snapdragon 615、そしてメモリが2GB RAMになったことで、間違いなく性能が上がっている。そしてROMも16GBと、まずまず。ゲームアプリをそこそこ遊ぶ方でも何とか足りるはずだし、写真、動画をよく撮る方も同様に何とかなるレベルだ。もちろん、できればmicroSDカードも使いたいが、遊ばなくなったゲームをアンインストールしたり、写真や動画を定期的にバックアップしたり、クラウドに移したりすれば、16GBなら何とかなるレベル。

実機を触った感触では、g02とのパフォーマンス差は体感できなかったが、ゲームなどを起動すれば、実際に違うはずだ。

また、メインカメラがExmor RSにアップグレードされているので、撮影可能なシーンが広がるのも確か。地味に嬉しいのはWi-Fiで11acをサポートしている点。家ではホームルーターに繋いでデータ通信を行う、という場合にはありがたい。

g03のスペック

g03の実機。デザインはg02と同じ。

g03の場合は2年間使っても、多くの方にとって特に大きなストレスが生じないだろうハードウェア構成になっているので、やはりg02よりもオススメだろう。あとは自分がどのような用途でスマートフォンを使うか、そしてサイフとの相談になりそうだ。

ちなみに、3万円という値段は意外と難しいラインで、3万円出すなら他にも選択肢が出てくる。ASUSの「ZenFone 5」を始めとした他社のSIMフリースマートフォンも選択肢に入ってくるので、g03の購入を検討する方は、せっかくなので他の格安スマートフォンもあわせて比較検討した方がいいだろう。

下はg03の主なスペック。

・ベース端末:ZTE Blade S
・カラー:プラチナシルバー、プラチナピンク
・販売価格:30,000円
・OS:Android 5.0
・CPU:Snapdragon 615(オクタコア1.5GHz/1.0GHz)
・メモリ:2GB RAM、16GB ROM
・ディスプレイ:5インチTFT液晶、1280×720ドット
・カメラ:メインが1300万画素(Exmor RS)、サブが500万画素
・ネットワーク:
LTE【(B1) 2100MHz、(B3) 1700MHz、(B19) 800MHz】
W-CDMA【(B1) 2100MHz、(B6) 800MHz、(B19) 800MHz】、GSM【900/1800/1900MHz】
・Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)準拠
・Bluetooth:4.0
・バッテリー:2,400mAh
・サイズ:144×70.7×7.7mm
・重さ:132g


<編集後記>

g01からg03まで「gooのスマホ」を見てきたが、やはり一番インパクトがあるのは1万円のg01だと思う。電話やメールをするとき、たまに写真を撮るとき、たまにWebサイトで調べ物をするときくらいしかスマートフォンを使わない方、シニアの方などにとってはg01は十分なスペックだと思うからだ。それが1万円なら悪くない。

そして、途中微妙な位置づけかもしれないとのニュアンスで書いたg02だが、2万円なら悪くないのかもしれない。同じような値段でファーウェイの「Ascend」シリーズなども購入可能だが、g02はAndroid 5.0を採用している点や、安いことは確かなので、他社スマートフォンと比べても悪くないのかもしれない。

g03も実は少し悩みどころで、買うとなると他社スマートフォンと迷うことになりそうだが、Android 5.0搭載スマートフォンとしては安い方ではあるので、現時点では良い選択肢の一つなのかもしれない。

そうはいっても、特にg03の購入を検討する場合には、他のMVNOサービス(格安スマホ/格安SIMサービス)における端末のスペック・デザイン・機能、通信サービスの内容、オプションサービスの内容、そして値段、の大きく4点も総合的に評価し、比較検討すべきだろう。

いずれにしても新しいサービスが登場したのはMVNO市場のさらなる活性化のために嬉しいところだし、g01からg03まで、短時間触った程度ではあるものの、モノとしての印象は良かったので、「gooのスマホ」がMVNO市場でどれくらいのポジションを築くのか気になるところだ。




【情報元、参考リンク】
「gooのスマホ」公式サイト

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