亞太電信のプリペイドSIM料金(4G LTE対応は左側に記載) |
「亞太電信」のプリペイドSIMカードは、台湾の桃園国際空港第二ターミナルの入国審査場の手前にある亞太電信のカウンターにて販売されています。
亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIMカードの最大の特長は、4G LTEに対応していながらデータ通信量の制限が無い事です。台湾における4G LTE対応プリペイドSIMカードは、台灣大哥大が先行して提供開始しましたが、台灣大哥大の4G LTE対応プリペイドSIMカードはデータ通信量に制限があります。そのため、データ通信量の心配なくテザリングなどを利用したい場合には亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIMカードが心強い選択肢となるでしょう。
なお、注意すべきポイントとしては、亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIMはデータ通信専用で、音声通話には非対応だということです。
亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIMカードの料金は、6日間プランが300台湾ドル(約1,150円)、11日間プランが500台湾ドル(約1,900円)で、この値段にはSIMカードの代金が含まれています。
料金の支払いにはMasterCard/Visaなどのクレジットカードが使えるので、現地通貨を持っていない場合でもクレジットカードで大丈夫です。SIMカードの購入にはパスポートの提示が必要となります。なお、購入可能なSIMカードはパスポート1枚につき1枚までとなっているのは、他の通信事業者と同様です。
SIMカードのサイズはレギュラー/micro/nanoに対応 |
筆者が訪問したタイミングでは、亞太電信のプリペイドSIMカードの料金プランは上記の二種類しかありませんでしたが、その後いくつかの料金プランが追加されており、最長で30日間のプランが1,500台湾ドル(約3,800円)で提供されているとのことです。亞太電信のプリペイドSIMのプラン追加については、次回の台湾訪問時に確認予定です。
亞太電信のプリペイドSIMカードの購入は、他の通信事業者と同様にメニューに記載されているプランを選ぶだけですので、非常にカンタンです。プラン登録に必要な手続きについては、カウンターにいるスタッフが代行してくれますので、4G LTEプランへの登録や、SIMカードのアクティベーション手続きなどの際に、何らかの操作や設定を覚えておく必要もありません。
実際に亞太電信のプリペイドSIMカード(4G LTE対応版)を購入する際には、最初にテスト用のSIMカードを使って、4G LTEでのデータ通信が利用可能かどうかを確認した上で購入手続を行いました。
亞太電信のプリペイドSIMカードを購入するのは初めてでしたが、テスト用のSIMカードで4G LTEが利用可能であることを実際に確認できたので、安心できます。
なお、このときテストに使用した端末は日本版の「ZenFone 5 LTE」(A500KL)で、国内でもSIMフリーモデルがAmazonや家電量販店、MVNO各社にて販売されています。
日本版のZenFone 5 LTE(A500KL)で4G LTEが利用可能だった |
ただし、亞太電信のプリペイドSIMカードで利用可能な4G LTEの周波数帯は700MHz帯(Band 28)と1,800MHz帯(Band 3)となっており、日本版のZenFone 5ではこのうち1,800MHz帯(Band 3)のみしか利用できません。エリアや通信の快適性を重視する場合は、両方の周波数帯に対応している機種を選択することをオススメします。日本で販売されている機種では、「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」や「Nexus 6」などが両方の周波数に対応しています。
また、筆者が動作確認した限りでは、SIMフリー版の「GALAXY Note 3」(型番はSM-N9000)と、ドコモ版の「GALAXY Note Edge」(SC-01G)では、亞太電信の4G LTEに接続することができませんでした。これらの機種で亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIMカードを利用したい、と考えている方はご注意下さい。
GALAXY Note 3(SM-N9000)では4G LTEに繫がらなかった |
いくつかの機種で4G LTEが使えないという想定外のトラブルはありましたが、亞太電信のプリペイドSIMカードは容量無制限の4G LTEが利用可能であり、なおかつ桃園国際空港にてカンタンに購入できるという点で、台湾の他社のSIMカードと比べて大きなメリットがあります。
ちなみに、亞太電信のプリペイドSIMのAPN設定は以下になります。
[亞太電信 APN設定]
APN:gtnet
ユーザ名:なし
パスワード:なし
APN:gtnet
ユーザ名:なし
パスワード:なし
桃園国際空港ターミナル内にて行ったスピードテストの結果は、Ping 23ms、下り11.14Mbps、上り9.87Mbpsと、結果自体は驚くような数字ではありませんでしたが、亞太電信の4G LTEは地下鉄駅でも利用可能となっているほか、建物内でも比較的繋がりやすく、台北市内に滞在中に通信速度やエリア面で不満を感じることはありませんでした。
桃園国際空港にてスピードテスト |
地下鉄 台北駅でも4G LTEが利用可能だった |
なお、中華電信(Chunghwa Telecom)、遠傳電信(Far EasTone)、台灣大哥大(Taiwan Mobile)の大手3社と異なり、亞太電信は第一ターミナルにはカウンターがありませんが、入国審査場の手前にあるため、利用する飛行機が第一ターミナルに到着する場合でも、ターミナル間を移動する「スカイトレイン」を使って第一ターミナルと第二ターミナル間を移動することは可能です。
筆者が利用したフライトは、第一ターミナルに到着する便でしたが、亞太電信のプリペイドSIMカードを購入するために第二ターミナルに移動し、そのまま第二ターミナルで入国することができました(預け入れ手荷物がある場合はできませんので、ご注意下さい)。
【参考サイト】
亞太電信 公式Webサイト
記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler
ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。
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本コラムは毎月第1・第3火曜日更新予定!
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