SIMフリーのGALAXY Note 3を使って、マレーシアでLTE国際ローミングを使用 |
繰り返しになりますが、今回利用したのはドコモの提供するLTE国際ローミングサービスです。ドコモは海外でのローミングサービスとして、従来の1日(日本時間)あたり最大2,980円の「海外パケ・ホーダイ」だけでなく、申込から24時間の間インターネット接続が定額になる「海外1Dayパケ」の二つのサービスを提供しており、マレーシアは「海外1Dayパケ」の対象エリアとなっています。
■「海外1Dayパケ」の利用料金は980円〜/24時間
「海外1Dayパケ」の特長は、日本時間に関係無く、利用開始手続を行ってから24時間、インターネット接続が定額となるため、日本との時差の大きいエリアで利用する際も、ほんの数時間しか使っていないにも関わらず2日分の料金が発生してしまう、というような心配は不要なことです。
また、定額料金は最低980円〜1,580円/24時間となっており、従来の「海外パケ・ホーダイ」と比べると安価であることです。
一方で、利用可能な地域は「海外パケ・ホーダイ」と比べて少ない点や、通信量は30MB/24時間までで、30MBを超えると通信速度が16kbpsに制限されることや、音声通話プランでのみ申込可能などのデメリットがあります。
■海外ローミングサービスはSIMフリー端末でも使える
ドコモの海外ローミングサービスは、SIMフリー端末と組み合わせて使っても、ドコモ端末で利用した場合と同様に通信料は定額料金が適用されます。筆者は過去に、「海外パケ・ホーダイ」をソフトバンクモバイルのモバイルWi-Fiルータ「C01HW」で利用するなどしましたが、問題無く定額料金が適用されました。
※ただし、SIMフリー端末での利用については自己責任となる点にはご注意下さい。
以前は「ドコモ端末がSIMロック解除に対応していない」ために、「海外パケ・ホーダイ」を他社のSIMフリー端末で利用しましたが、今回SIMフリー版のGALAXY Note 3を利用したのは、対応する周波数の問題です。
マレーシアの通信事業者「Maxis」のLTEには、1,800MHz帯(Band 3)と2,600MHz帯(Band 7)が使われており、このうちドコモの端末が対応しているのはBand 3のみとなっています。
対応する周波数が限定されると、本来はLTEが利用可能なエリアでLTEが利用できない、ということがあるため、今回はドコモ端末ではなく、SIMフリーのGALAXY Note 3を利用しました。
実際に、飛行機の乗り継ぎのために数時間滞在したマレーシアのKLIA2では、Band 3ではLTEが繋がらないエリアがあったため、Maxisが使用するLTEの周波数の両方をサポートしているGALAXY Note 3(SIMフリー版/N9005)が活躍しました。
SIMロック解除&LTE国際ローミング対応のソフトウェア更新を行ったL-02FではMaxisのLTEを検出しない |
■「海外1Dayパケ」の利用開始手続は慣れないと戸惑う
「海外1Dayパケ」を利用するためには、利用開始の前に事前申込が必要になります。
事前の申込については、ドコモショップで行うことができる他、海外に到着してからでも、電話(通話料無料)や「My docomo」などから申込をすることができます。なお、「海外1Dayパケ」と「海外パケ・ホーダイ」は同時に申込することができません。「海外1Dayパケ」は、定額料金が安いというメリットもありますが、通信量は30MB/24時間と限定されていますので、自分の使い方に合わせてどちらのローミングサービスを利用するか選ぶと良いでしょう。
ドコモ向けのスマートフォンには「海外1Dayパケ開始」アプリが提供されていますが、SIMフリー端末では「海外1Dayパケ開始」アプリを利用することができないため、海外1Dayを利用する回線のSIMカードを入れた電話機から「*135*1#」宛に「発信」操作を行います。
ドコモのスマートフォンからは「海外1Dayパケ開始」アプリを使って利用開始 |
SIMフリーのスマートフォンでは「*135*1#」宛に発信して利用開始 |
海外のプリペイドSIMカードを利用する際は、このようなコマンドを打ってプリペイド残高のリチャージや、各種プランの申込などを行うことがありますが、「海外1Dayパケ」の申込開始についても同様の操作を行うことで、利用開始となります。
正常に申込が完了すると、利用開始が受付されたことを通知するSMSが届きます。
海外1Dayパケ利用開始 |
なお、SIMフリー端末を使って「海外1Dayパケ」を利用する場合、ISPサービスは通常ドコモのスマートフォン向けに提供されている「spモード」ではなく、「mopera U」などの契約が必要となりますので、この点にも注意が必要です。
接続先はmopera Uを選択。APNはmopera.net |
■通信速度は下り10Mbps超えも
LTE接続時の通信速度は、3G接続時と比べて全体的に高速で、ストレスの少ない通信速度で利用ができます。KLIA2のターミナル内で行ったスピードテストの結果では、下り通信速度が10Mbpsを超えるなど、スマートフォンでインターネットを利用する際の通信速度として、必要十分な速度が得られました。
下り通信速度は10Mbps超え |
ドコモの提供する海外ローミングサービスは、本来はドコモ端末向けのサービスとなっていますが、海外で利用する際に、対応する周波数の問題などでSIMフリー端末を使った方が良いケースもあるかと思いますので、参考として頂ければと思います。
記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler
ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。
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本コラムは毎月第1・第3火曜日更新予定!
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