新会社事業概念図 |
MVNOは、他社の通信インフラを借りて、その上で通信サービスを提供する事業で、現在の市場には特にNTTドコモ(以下、ドコモ)の回線を使った格安SIM・格安スマートフォンのサービスが既に多く存在している。
他にもニフティやビッグローブ、ソネットらはWiMAX/WiMAX 2+のインフラを使ったサービスやワイモバイルのネットワークを使ったサービスをMVNOとして提供中だ。
それらに対してKDDIのau回線を使ったMVNO事業者はまだ少なく、ケイ・オプティコムのサービス「mineo」のみとなっている。
KDDIによれば、同社のauのインフラを使った通信サービスをより柔軟に販売できるモデルの提供について、様々なパートナーから要望を受けていたのだという。そのような要望を受けて、KDDIバリューイネイブラーを設立し、KDDIバリューイネイブラー自体がMVNOとして様々なパートナーと連携した低価格志向のユーザー向けのサービスを創出することで、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスの利用者の裾野を拡大していきたい、としている。
上図を参照して欲しいが、流れとしては、今後はKDDIからMVNO事業者を通じて、その事業者のブランドで提供されるサービスのほか、KDDIバリューイネイブラーのブランドによるサービス、KDDIバリューイネイブラーをKDDIとの間に挟んだ形でのパートナー企業ブランドによるサービスが展開されることになる。
将来的にauネットワークを使った格安SIMや格安スマートフォンのサービスが増えてくることが予想される。
KDDIはMVNO事業者へのネットワーク提供等を通じてモバイル市場の付加価値創造に取り組んできたが、今後はさらにKDDIバリューイネイブラー及び様々なパートナーによる多様なサービスの創出を促し、ユーザーのニーズに応えていきたいということだ。
なお、KDDIバリューイネイブラーの設立日は8月18日で、代表取締役社長には菱岡弘氏が就任、資本金は1億円で、KDDIの100%出資となる。
【情報元、参考リンク】
KDDI/プレスリリース