Pepperと握手をかわす孫正義社長 |
販売は全国のソフトバンクショップやソフトバンクオンラインショップなどのソフトバンク取扱店で行われる予定。また、Pepperは6日からソフトバンク表参道とソフトバンク銀座に「ソフトバンククルー」として配備されることが決まっているので、6日からPepperとのコミュニケーションを体験することが可能だ。
そして、Pepperを配備する店舗は順次全国に拡大される予定。
Pepperの開発はソフトバンクとアルデバランが2年の歳月を費やして取り組んできたもので、二本足歩行にするのか、見た目のデザインはどうするのか等、様々な点について両社で検討を重ねた上で完成したものとなる。
Pepperには様々なセンサーが搭載されているので、その時々の状況を判断し、アプリケーションを自立制御する独自のアルゴリズムを搭載している。さらに、人間の表情と声から感情を推定する感情認識機能を搭載している。しかも、クラウド上のデータベースと連携することで、他の個体の経験したことも含めての成長が可能となっている。
例えば、Aという個体とBという個体、それぞれの経験がクラウドに上げられ、そのフィードバックはA、B両方が享受できる。そのため、Pepperはローカルだけで処理するロボットとは違い、非常に速い速度で莫大なデータを集め、成長していくことができる。
また、運動能力面では独自開発の関節技術によって自由度の高いスムースな動きができるようになっている。特にコミュニケーション上、ジェスチャーなどで重要な役割を果たす腕、手、指については非常に滑らかだ。
移動についてもセンサーを使って衝突を回避する機能や自らバランスを取って転倒を防ぐ機能など、様々な機能を備え、自由に移動できるようになっている。ただしPepperは二足歩行ロボットではないので、階段の上り下りなどはできない。ただし、最大で1.5cmの段差であれば移動可能だ。
移動速度は最大で3km/h。
ソフトバンクの代表取締役社長である孫正義氏は二足歩行を導入しなかった理由について、バッテリーによる連続稼働時間を挙げた。12時間の稼働時間を確保するためには二足歩行を導入できなかったということだ。しかし、将来的にバッテリー技術や省電力技術が向上した暁には二足歩行導入も検討されるという話だ。
また、Pepperには様々なことをさせることが可能で、それは専用のアプリケーションで可能となる。このアプリケーションは「ロボアプリ」と呼ばれ、開発環境は公開される。簡単な操作による動作の作成から、一般的な開発言語を使った高度なカスタマイズまで可能なソフトウェア開発キット(SDK)が提供予定なので、様々な機能をPepperに追加・拡張していくことが可能となっている。
発表会場ではゲストの演技力をPepperが判定してくれるデモが行われた。
Pepperのサイズは約121×42.5×48.5cmで、重さは約28kg。
Pepper |
前述した連続稼働時間はショップでの利用を想定した場合で約12時間以上となる。バッテリーの容量は30.0Ah/795Whだ。
Pepperの胸には10.1インチのタッチパネル搭載ディスプレイが装備されているが、ディスプレイの差し替えは可能だということだ。
クラウドと連携することで通信機能も搭載しているがWi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n)と有線LANとなっている。
【情報元、参考リンク】
・ソフトバンクモバイル/プレスリリース
・Pepperスペシャルサイト