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【実機レポート】「Xperia A2」(SO-04F)は何を目指す?【ドコモ2014夏モデル】

今夏向けのNTTドコモ(以下、ドコモ)の新製品ラインナップにはコンパクトなモデルがあまりなかった。いや、あまりなかった、というのは正確ではなく、実際にはソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia A2」(SO-04F)しかなかったのだ。シャープあたりもコンパクトモデルを出すかと思ったが、それはなかった。

Xperia A2(SO-04F)ラベンダー

そんなわけで、コンパクトモデルを求める方にはXperia A2は注目モデルになりそうだが(まあ、ガラケーという選択肢もありますね。今回は2機種発表されています)、今回のXperia A2は、前機種の「Xperia A」とはかなりポジションが違うものになった気がする。

昨夏モデルのXperia Aがヒットしたことは記憶に新しい。Xperia Zが一足先に冬春モデルとしてリリースされ、夏のXperiaはXperia Aだけだったこともあり、そして何よりドコモが「ツートップ」として推したこともあり、人気機種となった。実際、モノ自体もCPUの速度以外では十分なスペックを持つスマートフォンだった。

しかし、今年は昨年のXperia Aのときとは状況が異なる。同シーズンにハイグレードなモデルである「Xperia Z2」が発売されるからだ。Xperia Z2と比較してしまうと、スペック・機能面では劣るモデルになってしまっている。今夏モデルでドコモが推す「VoLTE」にも対応しないし、デジタルノイズキャンセリング機能にも対応しない。なぜか、悲しく感じてしまう。

CPUはQualcomm MSM8974クアッドコアの2.2GHzで十分かもしれないし、比較をしなければスペックは十分なものを持っている。Xperia A2のベースはXperia AというよりもXperia Z1fで、カメラ性能なども高い。Xperia Aの後継機とはいえXperia Z1fの流れも汲むコンパクトスマートフォンとなっている。

Xperia A2の紹介パネル


■外観&ディスプレイ

外観は実にコンパクトで、「iPhone 5s」と大差ない感じだ。ディスプレイサイズも約4.3インチで解像度はHD(1280×720ドット)なので、iPhone 5sと同クラスという感じだ。

オレンジモデル

デザインについては、背面から側面にかけて一体感があり、センスのいいラウンドデザインでエッジを処理している。サイドは柔らかいラウンド形状なので手に優しい。そして、ボディサイズがコンパクトであるため、片手でも操作しやすいのがナイスだ。

左側面

右側面にはカメラキー、ボリュームキー、電源キーが並ぶ

下面と上面

カラーリングはホワイト、グレーブラック、オレンジ、ラベンダーだが、どれもくどすぎず、とてもマイルドだ。このボディ表面はマット仕上げとなっており、全体的に上品に仕上がっている。

ホワイトモデルは側面メタルフレームがシルバー

4色のカラーバリエーション 

背面はマットな質感


■カメラ

メインカメラはXperia Z1やXperia Z1fと同様に、有効画素数が約2,070万画素の裏面照射型CMOSセンサーである「Exmor RS for mobile」を採用し、明るく広角のソニー製Gレンズを使っている。CMOSセンサーのサイズは1/2.3型と、コンパクトデジタルカメラと同等クラスなので、スマートフォンとしては質の高いカメラだ。

この1/2.3型、2,070万画素、Gレンズなどの要素はXperia Z2とも同じスペックなのだが、カメラ機能の細かい部分をみるとXperia Z2とは異なってくる。例えば、最も大きな点は4K動画の撮影ができないことだろう。もちろん、4K動画の撮影に関心がない方にはなくても困らない点ではある。

シャッターを押す前後1秒も含めた連写機能の「タイムシフト連写」、画面上に恐竜などの絵を重ねあわせる「ARエフェクト」機能などはXperia A2にも搭載されている。Xperia A2は昨年のXperia Aと同様、実質価格が低いと見られているだけに、価格比で考えれば十分以上のカメラ性能といってもいいのかもしれない。

カメラアプリ。「プレミアムおまかせオート」、「タイムシフト連写」など多機能。

写真の上に様々なエフェクトを重ね合わせられる「ARエフェクト」機能。


■オーディオ機能

オーディオ機能に関しては、前述のようにXperia Z2と異なり、デジタルノイズキャンセリング機能を搭載しない。そのため、基本的にはXperia Z1やXperia Z1fなど過去のシリーズ機種と特に違いのない性能といえる。自動的にバランスよく綺麗に聞かせてくれる「Clear Audio+」には対応する。


■主な仕様のおさらい

Xperia A2の基本的な仕様をおさらいしておきたい。

OSはAndroid 4.4、プロセッサはQualcomm MSM8974(クアッドコア2.2GHz)、メモリは2GB RAM、16GB ROM、ディスプレイは約4.3インチのトリルミナスディスプレイで解像度は1,280×720ドット、バッテリー容量は2,300mAhで、ボディサイズは約128㎜×約65㎜×約9.7㎜、重さは約138g、Xi下り最大150Mbpsには対応するが、LTEを使った音声通話「VoLTE」には非対応、赤外線通信には非対応、ワンセグには対応するがフルセグには非対応、おサイフケータイ、NFCには対応、Bluetooth、防水・防塵対応など。


■どんな人に向く?

Xperia A2はコンパクトで持ち歩きやすいスマートフォンが欲しいという人に向いている。非常にスマートで洗練されたスマートフォンであるのは間違いないだろう。

ただし、今夏ドコモが推している「VoLTE」にも対応しないし、デジタルノイズキャンセリングや4K動画撮影にも対応しないなど、あまり革新的に進化しているわけでもないので、前世代のXperia AやXperia Z1fを持っている人がわざわざ買い替えるほどのものではないのではないか? というのが僕の個人的な感想だ。

発売時期は6月中旬の予定だ。

(記事:一条真人

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/Xperia A2製品紹介ページ


■キャンペーン

ドコモオンラインショップにおいてXperia Z2、Z2 Tablet、A2購入者にXperiaデザインのオリジナルタオルをプレゼントするキャンペーンを実施中(在庫が無くなり次第終了)。

詳しくはドコモオンラインショップのXperia A2等のページで確認してほしい。

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