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【取材レポート】AQUOS夏のスマホ3機種(ZETA、SERIE、Xx)のイベントレポート1:ブランド変更、EDGEST、デザインについて

シャープは今夏、NTTドコモ(以下、ドコモ)、au(KDDI)、ソフトバンクモバイル(以下、ソフトバンク)の3社向けに「AQUOS」シリーズのスマートフォン新モデルを投入する。ドコモ向けは「AQUOS ZETA SH-04F」、au向けは「AQUOS SERIE SHL25」、ソフトバンク向けは「AQUOS Xx 304SH」だ。

このうちAQUOS ZETA SH-04FとAQUOS Xx 304SHは5月23日発売で、AQUOS SERIE SHL25は6月下旬に発売予定となっている。

今夏向けのAQUOSスマートフォン3機種

また、同社はAQUOSシリーズのスマートフォン以外にも、ドコモ向けにスマートフォン「Disney Mobile on docomo SH-05F」(5月下旬発売予定)、タブレット「AQUOS PAD SH-06F」(6月中旬発売予定)、フィーチャーフォンの「SH-07F」(6月中旬発売予定)を用意しているので、発表済みの今夏モデルの端末は計6機種という構成だ。

今回、シャープは各機種の発売前にITmediaにおいてタッチ&トライ・イベントを開催したので、その取材レポートをお届けしたい。

イベントでは、参加者にAQUOS ZETA SH-04F、AQUOS SERIE SHL25、AQUOS Xx 304SHのデモ機が渡され、イベント中は自由に触れるようになっていた。端末を触りつつ、シャープの担当者によるプレゼンテーションが行われる、という内容だ。

司会進行を務めたITmedia Mobileの編集長 田中聡氏。


《各モデルの概要をおさらい》

イベントレポートに入る前に、3機種の概要をおさらいしておきたい。なお、この3機種の特徴は基本的には同じで、異なるのはデザインやホームアプリ、一部の機能など、細かい部分となっている。

■共通点

上辺、左辺、右辺の3辺の額縁部分が狭い、「EDGEST(エッジスト)」デザインを採用していること、新開発のバックライト「PureLED(ピュアレッド)」を採用し、赤と緑の色域が向上していること、大容量バッテリーと省電力性能によって3日間ほどであれば十分に持つとされるスタミナ、データ放送にも対応したフルセグを利用できること、多彩なカメラ機能、グリップマジック機能などだ。

以下、主なスペックを記すが、スペックについてもほぼ同じとなっている。


■AQUOS ZETA SH-04F(ドコモ向け)

OSはAndroid 4.4.2、プロセッサはQualcomm MSM8974AB(クアッドコア2.3GHz)、メモリは2GB RAM、32GB ROM、ディスプレイは約5.4インチ・フルHD・IZGO液晶、バッテリー容量は3,300mAh、VoLTE(※6月下旬以降のソフトウェアアップデート導入によって対応)、赤外線通信、おサイフケータイ、NFC、防水対応など。本体サイズは約140×74×9.3mm、重さは約154g。

背面はフラットなデザインでカラーバリエーションはオレンジ、ホワイト、ブラックの3色。

AQUOS ZETA SH-04F


■AQUOS SERIE SHL25(au向け)

OSはAndroid 4.4.2、プロセッサはQualcomm MSM8974AB(クアッドコア2.3GHz)、メモリは2GB RAM、32GB ROM、ディスプレイは約5.2インチ・フルHD・IZGO液晶、バッテリー容量は3,150mAh、au 4G LTEのキャリアアグリゲーション対応、WiMAX 2+対応、赤外線通信、おサイフケータイ、NFC、防水対応など。本体サイズは約134×71×9.9mm、重さは約142g。

デザインは3機種の中では最もマイルドな印象を与えるもので、角、そして背面側の4辺が丸みを持った形状となっている。カラーバリエーションはピンク、ホワイト、ネイビーの3色。

AQUOS SERIE SHL25


■AQUOS Xx 304SH(ソフトバンク向け)

OSはAndroid 4.4、プロセッサはQualcomm MSM8974AB(クアッドコア2.3GHz)、メモリは2GB RAM、32GB ROM、ディスプレイは約5.2インチ・フルHD・IZGO液晶、バッテリー容量は2,600mAh、SoftBank 4G、SoftBank 4G LTE対応、赤外線通信、おサイフケータイ、NFC、防水対応など。本体サイズは約135×72×9mm、重さは約137g。

デザインは3機種の中では最も硬質的な印象を与えるもので、アルミによるメタルフレームが大きな特徴。メタルフレームはアンテナの役割も果たしている。カラーバリエーションはプレシャスゴールド、ホワイト、ブラック、レッドの4色。

AQUOS Xx 304SH


《プレゼンテーション》

■「AQUOS」ブランドへの変更
(登壇者:シャープ 磯部氏)

これまでシャープは「AQUOS PHONE」というブランドでスマートフォンを展開してきたが、今夏モデルから「PHONE」が抜け、「AQUOS」ブランドに変更となった。ここではその背景が語られた。

左:磯部氏、右:ブランド変更について


今やスマートフォンは「電話機」という枠を超え、様々な用途に使われる広がりを見せいる。ウェブサイトの閲覧や各種アプリに加え、ワンセグ・フルセグ、ゲームなど、様々な用途に使われている。その一方で、テレビも従来のようにただ単にテレビ番組を視聴するだけの機器ではなくなりつつある。スマートフォンとの連携機能を持ったり、インターネット動画配信サービスに対応したりと、従来の枠を超えたものに変化した。それぞれが従来の枠を超えてきたこともあり、今回、その垣根を取り払い、「AQUOS」というブランドに統一することになったということだ。

また、今後は「共感」を生むブランドを目指しており、「親しみやすい」、「分かりやすい」、「愛着がわく」をポイントとして考えている。

「AQUOS」は「共感」を生むブランドへ

ブランド変更と製品開発は同時に進められていたこともあり、
開発初期のAQUOS ZETA SH-04Fには「AQUOS PHONE」のロゴが入っている。


■プロモーションについて

シャープでは、従来はタレントを使ったスマートフォンのプロモーションを行ってこなかったが、今回の夏モデルでは「EDGEST」をPRするため、アイドルグループの「HKT48」を起用したウェブプロモーションを実施することを決めた。

HKT48起用に関する記事が掲載された新聞を紹介する磯部氏。

HKT48によるウェブPRは5月26日にスタートする予定。

カタログ制作についても方針を変え、従来は機能紹介を中心とした形だったが、今回はメッセージ性を重視した作りとしている。例えば、「こんなにリアルに見えるんだ!」とか「音も映像もすっごい迫力!」などのメッセージを軸に各機能を紹介している。

AQUOS ZETAのカタログ。メッセージを大きく描き、特徴が一見して分かりやすい構成。


■デザインの観点からみた「EDGEST」について
(登壇者:シャープ 小山氏)

小山氏
今回の3機種のデザインで一番重要なところはやはり「EDGEST」。

この「EDGEST」は「AQUOS PHONE Xx 302SH」(ソフトバンク向け)で初めて登場したものだが、今回は3機種全てで採用している。

「EDGEST」では、枠(額縁)を狭めていくことで何ができるか? ということがポイントであり、「共感」もテーマとなっている。

例えば、友達から送られてきた流れ星の写真を、従来の縁が太いスマートフォンで見た場合と、「EDGEST」のスマートフォンで見た場合では、共感の度合いが異なるはず。

縁の狭い端末で見たときには、リアルと画面の境界が狭いため、場合によっては実際に空に端末を掲げてみたくなるかもしれない。それによって、より強い共感を得られるはず。本来、写真を送った友達が伝えたいのは写真という画像そのものではなく、その時の感動であり、それを実現するためには縁の狭いデザインが重要と考えている。それが「EDGEST」の大きな魅力。

額縁部分が狭いと、リアルの背景と画面の境界が限りなく薄く、融合したかの錯覚を受ける。

もう一つの例として、ひよこの写真があるが、こちらについても同様で、縁が狭いことで、リアルに感じられる。まるで手の中に本物のひよこがいるような感じだ。このように「共感」を得るための鍵となるのが「EDGEST」。

ひよこの写真も同様で、額縁部分が狭いと、実物感が増す。


■3機種のデザインの違い

「EDGEST」は共通だが、今回の夏モデル3機種はそれぞれデザインの鍵となっている部分は異なっている。

 
左から順にAQUOS ZETA(ドコモ)、SERIE(au)、Xx(ソフトバンク)

側面の形状も異なる。ZETAはヘキサグリップ、SERIEはマイルドな形状、Xxはメタルフレームによって高級感を演出。

ドコモ向けは「ヘキサグリップ」を採用している。横から見ると六角形をしていて、握りやすさを表現している。指に引っかかって握りやすさを目指している。液晶ディスプレイが大型化していく中で持ちやすさも追求した形。このデザインはAQUOS PAD SH-06Fも同じ。

横から見ると六角形の「ヘキサグリップ」形状をしているので持ちやすい。

背面はフラット。AQUOS Xxとはまた別の方向で高い質感を持つデザイン。

ソフトバンク向けのAQUOS Xx 304SHは金属筐体を使っていることが大きな特徴。302SHは当初「究極のEDGEST」というデザインをウリとしていたが、304SHでは次の進化として金属筐体を採用し、高級感を出している。金属筐体なので使っているうちに塗装が剥げていくこともない。

AQUOS Xxはメタルフレームが大きな特徴。

実際に手にしても高級感を感じるデザインとなっている。

AQUOS SERIE SHL25はシンプルさを追求して、余計なものを入れないデザインとなっている。また、画面の縁にもカラーを付けていることが大きな特徴。ホワイトモデルの場合は画面の縁もホワイトになっている。一般的にはどのカラーでも黒い縁だが、AQUOS SERIE SHL25ではカラーごとに変えている。

画面の外枠部分がボディカラーと同じであることが分かる。

実はこの技術は難しく、レーザー溶着という工法を使っている。従来のような両面テープではなく、レーザーでもの凄く狭い部分を溶着している。




【情報元、参考リンク】
AQUOS ZETA SH-04F製品紹介ページ
AQUOS SERIE SHL25製品紹介ページ
AQUOS Xx 304SH製品紹介ページ

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