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【島田純のMobile×Travel】第13回:フィリピンでSMARTのLTE対応プリペイドSIMを購入

フィリピンで携帯電話事業を行うSMART(Smart Communications)のLTE対応のプリペイドSIMカードを購入して、フィリピンでLTEサービスを利用する方法をご紹介します。

GALAXY Note IIを使ってスピードテストを実施。上下ともに20Mbps程度となることも珍しくない

フィリピンの通信事業者SMARTは2012年の12月25日よりLTEサービスを提供開始し、翌年4月21日よりプリペイドサービス向けにもLTEサービスを提供し、一時的に滞在する旅行者はもちろん、留学などで比較的長期間滞在する外国人でも気軽にLTE対応のプリペイドSIMカードを購入することができるようになりました。

フィリピンでは、購入にあたりパスポートの提示や各種申請などは不要になっているため、本当に気軽に購入ができます。また、一人あたりの購入枚数制限なども特にないため、複数台のスマートフォンやタブレットを使う場合にも問題ありません。

SMARTのLTEサービスを利用するためには、LTE対応のSIMカードを購入する必要があるため、まずは“LTEに対応した”プリペイドSIMカードの入手が必要となりますが、SMARTのLTEサービスはエリアが大都市およびその周辺に限定されていることもあり、SMARTのキャリアショップにおいても、LTE対応のSIMカードを販売している店舗が限られている点に注意が必要です。

例えば、セブ島にあるショッピングセンター、「アヤラモール」にあるSMARTのショップではLTE対応のSIMカードが販売されていなかったのですが、そのすぐ隣にあるSMARTのキャリアショップとは異なる、複数のメーカーの携帯電話を販売する一般のショップで、SMARTのLTE対応のSIMカードを購入することができました。

また、セブ・マクタン空港では、国際線の到着ロビーを出る直前のエリアに、SMARTの自動販売機が設置されており、自動販売機の横に居たスタッフに確認すると、ここでLTE対応のSIMカードが販売されていることが確認できたので、空港で購入できる場合はこちらで購入するのも良いでしょう(国内線の到着ロビーでは、LTE対応のSIMカードの販売が確認できませんでした)。

SMARTのSIMカードの自動販売機には“LTE対応SIM”という表記はされておらず、実際にはスタッフが自動販売機の中を開けて、LTE対応のSIMカードを販売していたため、セブ・マクタン空港にてSMARTのLTE対応SIMカードを購入する場合は、スタッフに“LTE対応のSIMが欲しい”ということを告げる必要がありそうです。

■ショッピングセンター内にあるケータイショップなどでSIMカードが販売されていた

LTE対応SIM(SMART)。
※SIMカードはnanoSIMもあり。nanoSIMは100ペソで販売されていた。

SIMカードの販売価格はパッケージに記載のあるとおり40ペソ(約100円)となっており、チャージされている初期残高が少ないため、このままの状態ではLTEプランに申込みすることができません。

SMARTのプリペイドSIMは、利用開始時にアクティベーションなどの作業は不要ですが、LTEプランに登録するためには、最初にプリペイドSIMの残高を追加するためのカードを購入し、残高を追加してからLTEプランに申込みをする必要がありますので、ロードカードを合わせて購入することを忘れないようにしましょう。

SMARTのプリペイドSIMでは、100ペソ/300ペソ/500ペソなどの金額でロードカードが販売されています。

SMARTのプリペイドSIM用ロードカード

プリペイドSIM用のロードカードは、音声通話が可能なサービスと、データ通信専用のSMART Broとで異なるカードが使われているため、間違って購入しないように注意が必要です。SIMカードを購入したお店で、同時にロードカードを購入することをオススメします。

ロードカードを使って残高をチャージ

ロードカードの裏面にあるスクラッチを削ると、12桁の数字が確認できます。

残高追加するSMARTのSIMのカードを入れた状態で「1510 + 12桁の数字」を入力して発信します。

SMARTのプリペイドSIMでは、音声通話を使ってのチャージが必要になるため、SIMフリーの端末がモバイルWi-Fiルータのみしかないという方は、SIMカードを購入した店頭で残高追加作業を行ってもらうのも良いでしょう。

プリペイドSIMに残高を追加したら、LTEプランに登録を行います。LTEプランの料金は、

・1日定額:50ペソ
・7日定額:299ペソ
・30日定額:995ペソ

となっており、必要となる期間に応じてプラン登録を行います。

LTEプランの登録は、SMSの送信によって行います。

・宛先:2200
・内容:LTE 50
※内容にある「50」という数字を299や995に変更すると、それぞれLTEの7日定額、30日定額に申し込めます。

LTEプランに登録する際、正しい内容でSMSを送信しているにも関わらず、登録が受け付けられず英語でエラーメッセージが返されることがありますが、すぐにSMSを再送信すると、正常に受け付けられることが多いので、内容を確認の上再送信してみると良いでしょう。

LTEプランに登録完了

LTEプランへの申込みが正常に完了すると、すぐにLTEが利用可能となります。

今回、SIMロックを解除したNTTドコモの「GALAXY Note II」(SC-02E)でSMARTのLTEを利用可能でしたが、SMARTのLTEを利用するために、

(1) APNを「smartlte」に変更する
(2) ネットワーク接続をLTEに固定する

という二つの設定を行う必要があり、後者については標準の設定では行えない設定を変更する必要があったため、対応する周波数などに問題が無くても、機種によってはSMARTのLTEに接続できないことが考えられますので、LTEの接続が必須である方は、利用予定機種での動作報告の有無を確認するか、別途現地でLTE対応のモバイルWi-Fiルータを購入することをオススメします(SMARTのLTE対応のモバイルWi-Fiルータは10,000円程度で販売されています)。

なお、SMARTのプリペイド向けLTEでは、日本でも広く使われている2,100MHz帯(Band 1)が使われているため、SIMロック解除したドコモの端末や、SIMフリーで販売されている「Nexus 5」などの端末を利用することは周波数的には問題ありません。

SMARTのLTEの通信速度ですが、電波状態や周囲の利用者などの諸条件によって異なるものの、上下共に20Mbpsとなることも珍しくなく、期待していた以上の通信速度が得られます。

また、フィリピンでは3Gの通信速度がかなり遅くなっているため、筆者は基本的にネットワークをLTE固定にして使用していますが、セブ市内では屋外であれば圏外になることが無く、思っていたよりも広いエリアでLTEが利用できるのは驚きました。

今回の渡航前まではフィリピンでLTEを使ったことが無かったため、現地のモバイルインターネットについては全く期待をしていませんでしたが、プリペイドでLTEが利用可能となったことと、LTEの通信速度が期待していた以上に快適であることから、フィリピンでは欠かせないインフラとなっています。

【参考リンク】
●SMARTのLTEサービス紹介
SMART LTE - SMART Broadband - SMART Communications

●スマートのショップ一覧
Store Locator - Smart Stores Directory - Smart Communications
→LTE対応のプロダクトを販売するショップでは「LTE Seller」という記載がされています。


記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler

ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。

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本コラムは毎月第1・第3火曜日更新予定!

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:2 件
  1. 近く、フィリピンへ旅行に行くため、こちらのブログを拝見いたしました。

    1つ教えて頂きたいのですが、GALAXYS3をSIMフリーにして、持って行こうと思っておりますが、LTEに対応しますか?
    また、パケット代については、ロードカードというのを買うことで、7日間の定額になりますか?

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  2. お使いのGALAXY S3がLTEのBand 1に対応していれば、SMARTのプリペイドSIMで利用可能であると推測されます。

    通信料については、7日定額が299ペソで提供されており、インターネットプランに登録する必要があります。プラン登録については、記事中に記載しておりますのでご参照くださいませ。

    返信削除