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【いま、撮りにゆきます】 第2回:「写真の明るさは勝手に決まるの?!」明るさを決める露出とは?!

スマートフォンのカメラ機能は、デジタルカメラに匹敵するほどの高機能になってきていると前回の冒頭(前回の記事はこちら)で書きましたが、そんな高機能であるにも関わらず思ったような明るさで写真を撮れないことがあります。

この写真の明るさをカメラ用語では「露出」と言います。今回はこの露出がどうして変わるのか? その特徴を知り、露出の変化への対処方法を学んでいきましょう。


◆何故か暗く写ってしまう◆

真っ暗な写真になってしまうことの多くが、被写体の方向に太陽がある、いわゆる「逆光」と呼ばれるケースです。さらに似たケースで、白い砂浜や一面の雪景色なども同様に被写体が真っ黒に写ってしまうことがあります。デジタルカメラではこれらの「逆光」、「ビーチ&スノー」などの撮影モードに対応した機種もあります。

▲逆光のため、昼なのに真っ暗に写ってしまった


なぜ、このように目で見える景色は明るいのに暗く写ってしまうのでしょうか?

露出を決めるために、カメラは光の反射率から明るさを判断します。そして基準となる適正露出を自然界の平均的な反射率である18%としています。

適正露出を基準にカメラが自動的に露出を決めてくれて便利なのですが、自動露出は反射率が高い白い砂浜や雪山などでも反射率18%に近づけようとするため暗く写り、逆に暗い場合は明るく露出を決めてしまいます。

そもそも反射率って何?! と思う方もいるかと思います。そこでカメラは明るい/暗いで露出を決めているのではなく、反射率で露出を決めていることが分かる実験をしてみたいと思います。

「GALAXY Note」(SC-05D)を用いて、同じ被写体を白い背景と黒い背景で撮り比べしてみました。どちらのケースも照明は変更していませんので、人間の目には単なる黒い背景、白い背景であり、明るさは変わらないのですが、カメラからはどのように見えるのでしょうか。

▲白い背景では、見た目は普通に撮れているようです。


▲黒い背景の方は、水色や黄色が綺麗に見えます。


個別で見ると、どちらもそれほどおかしいとは思わないのですが、双方を比較すると写真の明るさが違うことが分かります。白い背景の方は白がややグレーっぽくなり、黒い背景の方は黒ではなくやや濃いめのグレーとなっています。

このようにカメラは、ライトがあるから明るいとか、テーブルの下だから暗いと判断しているのではなく、反射率が高い/低いを基準に露出を決めていることが分かって頂けたでしょうか。

このことから、木製の濃い色をしたアンティークなテーブルの上に用意されたティーセットと、白いテーブルクロスの上に用意されたティーセットでは、白いテーブルクロスの方の写真は薄暗い写真になってしまうことが分かります。


◆露出をコントロールする◆

では、この明るさの違いを修正する方法はないのでしょうか?

明るさを変えるには「露出補正」機能を使用します。カメラアプリに「+/ー」のアイコン表示もしくは設定の中に「露出補正」の項目があると思いますのでそれを選び、写真を明るくしたい場合は+(プラス)へ、写真を暗くしたい場合はー(マイナス)方向へ調整します。

調整の決まり事は特にありません、見た目が綺麗もしくはイメージした物に近くなるよう調整しましょう。

▲暗く見えたら露出補正で+(プラス)側へ調整する。


▲明るく写ってしまった場合は、露出補正でー(マイナス)側へ調整する。


いかがでしたでしょうか、露出の傾向を理解すれば、撮影前の段階から明るく/暗く写るということが分かるようになります。それに対して露出補正で明るさを調整することで、意図する明るさの写真に仕上げることができます。

露出に関してはまた今後も取り上げていきたいと思います。




記事執筆者プロフィール
mi2_303
フリーライター・カメラマン
Twitter:@mi2_303

ゲームミュージックコンポーザー、ゲームデザイナー、Webデザイナーを経て、現在はフリーでスマートフォン・デジタルカメラ関連の記事を執筆しています。
愛用している端末はiPad(全種類)、GALAXY S II SC-02C、GALAXY Note SC-05D、Arrows Tab F-01Dなど。

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