【いま、撮りにゆきます】第1回：スマートフォンで撮って写真を楽しもう！

今回の作例（詳細は本文参照）

少し前までは写真を撮るには、デジタルカメラが必要でした。ところがカメラ機能の進化により、いまではスマートフォンで撮ることが当たり前となり、デジタルカメラの出番が少なくなったという人も多いのではないでしょうか？

いつも持ち歩くスマートフォンは、手軽に写真が撮れる便利なアイテムとなりました。

さて、最近のスマートフォンのカメラはセンサーの進化と、カメラアプリが進化してデジタルカメラ並の機能を持つようになりました。露出補正やホワイトバランス、撮影シーンモードなど撮影に必要な機能は一通り網羅され、さらに独自のデジタルフィルター機能などをもつなど、個性的なカメラアプリを内蔵する機種も増えてきました。

本コラムでは、初心者でもわかるカメラ機能の解説、様々な機能の使い方・応用方法、撮影方法やコツなどを紹介していきたいと思っています。また、最新機種や人気機種のカメラ機能を使った作品撮りも掲載していきたいと思います。

そして、本コラムのテーマは「カメラ」ではなく「写真」です。

ポイントとなるのは、撮っただけの作例写真を紹介するのではなく、作品としてレタッチを含めて仕上げてスマートフォンの可能性を探っていこう思っています。

また、スマートフォンの購入には通信会社との契約が必要であり、デジタルカメラのように画質が気に入ったからといって、ただ単にお金を払って購入する、という訳にはいきません。気楽に機種変更をしにくいですし、少なくとも2年間は同じ機種を使う方が大半だと思います。そのため、本コラムでは、皆様が使っているスマートフォンをもっと活用できるように、作品を仕上げる過程を参考に出来るように紹介していきたいと思います。

◆記録写真にイメージを加える◆

まずは、サンプルとしてドコモのスマートフォン「GALAXY SII」（SC-02C）で撮影した写真を編集してみましょう。

図1（※クリックして拡大）

図1：GALAXY SII（SC-02C）で撮った写真をAdobeの「Lightroom」（Lightroom公式サイトはこちら）という画像管理・編集ソフトで表示しました。雲一つ無い青空と黄色の標識が綺麗なので撮った、なんの変哲もない写真です。

図2（※クリックして拡大）

図2：未編集状態の写真（図1）では、青空が軽めでインパクトがないので、右にあるツールの中の「トーンカーブ」を調整して、中間調を暗めにして色のりが良くなるようにしてみました。最初の写真では感じられなかった青や黄色といった要素が明確になったことで、写真に色という対象が出てきました。

図3（※クリックして拡大）

図3：黄色の看板に視線が集中するよう周辺を暗くして、色を調整してみました。今回は効果を明確にするためにやや演出過多に仕上げていますが、程よく見える案配に仕上げると言うことも大事です。

このようにして撮った写真にイメージする演出を加えることで、単なる記録写真だったものが自分の思い描いた作品となります。

他の人の写真と比較して自分の撮った写真は何か物足りないと感じたら、フォトレタッチにチャレンジしてみて下さい。撮るだけではなく、イメージを完成させることで手応えが感じられるかと思います。

写真撮影は、構図を含めたセンスと言われる部分もあり、それに対して上手い・下手と評価されてしまいます。これに関しては趣味であっても向上心として乗り越えて欲しいという面もありますが、まずは撮影を含めた写真を楽しむことが大事だと思います。考え込むような難しい写真よりは素直に「可愛い」、「綺麗」、「インパクトがある」、「面白い」と思える作品、共感できる作品であることが一番だと思います。

もちろん、コンテストなどに応募するのであればまずは基本を抑えた上での写真力が問われますので、センスやアイディアなど今まで以上により一層努力しなければいけないことがあります。もし写真を撮ることが楽しくなって、次のステップに進みたいと思ったらこのことを踏まえて、次の行動を起こして欲しいと思います。

最後に、写真を撮り続けること、写真を見続けることによって写真に作家性が見えてきて、「この人の写真」とすぐ分かるようになってくると思います。本コラムで皆さんの撮影力と写真力を高めて行けたらと思います。

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記事執筆者プロフィール

mi2_303
フリーライター・カメラマン
Twitter：@mi2_303

ゲームミュージックコンポーザー、ゲームデザイナー、Webデザイナーを経て、現在はフリーでスマートフォン・デジタルカメラ関連の記事を執筆しています。
愛用している端末はiPad（全種類）、GALAXY S II SC-02C、GALAXY Note SC-05D、Arrows Tab F-01Dなど。

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