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【一条真人端末レビュー】強力なメディアエンターテイナーの意外な弱点とは? − Xperia SX (1/3)〜サイズ、ディスプレイ〜

Xperia SX本体
今夏、ソニーからXperia GXとXperia SXの2機種がリリースされた。GXはXperia arcの流れを汲むメインストリーム的な普通サイズのボディ、これに対してSXはコンパクトなタイプでXperia rayの後継とも言えるものだ。

SXを手に取ると驚くのはその軽さだ。rayよりもやや縦長なボディなのに、感覚的に軽い。と思って、念の為にスペックを調べてみたら、rayの約100gに対して、SXは約95gと軽量化されている。さすがである。

SXの細長いボディは約115×54×9.4mmというサイズであり、rayの約111×53×9.4mmと比較して縦に約4mm、横に1mm拡大されている。サイズはほぼ同じなのに凄く細長に見えるのはディスプレイサイズの違いのようだ。SXのディスプレイは約3.7インチ、rayの約3.3インチよりもサイズアップされ、ドット数は960×540となっている。ディスプレイのサイズアップは歓迎したい。字が読みやすくなったからだ。

現在、コンパクトなスマートフォンの1つの代表であるiPhone 4Sと比較しても、そのサイズは約115.2×58.6×9.3mm(約140g)なので、SXはコンパクトだ。上下サイズはほぼ同じだが、横幅が狭い。ディスプレイサイズでみると、iPhone 4Sは4インチ(960×640)になる。

iPhone 4SとXperia SX。SXが細長いことがわかる。

そもそもOSが異なるので両者をダイレクトに比較するのは無理があるが、あえて比較すると、画面文字情報の読み取りやすさはiPhone 4Sのほうが上になる。自社でハードウェアとソフトの両方を作るiPhone 4Sはそのサイズ、解像度が生きるフォントサイズ、アイコンサイズを構成できるので当然、バランスがいい。

SXのディスプレイサイズの小ささはダイレクトに表示文字の小ささとなり、若者は問題無いかも知れないが、老眼的な人には文字が読みにくいだろう。まあ、SXの主な仮想対象ユーザーが若い女性だとすれば特に問題ない話ではある。

ちなみに、この文字が小さくてやや読みづらいのは設定で文字サイズを大きく設定すれば少し緩和できる。

デフォルトはフォントサイズが「中」なので、文字が見難い人は大きく設定するといい。


《ディスプレイ表示は美しいが…》

SXのディスプレイの表示クオリティの高さは圧倒的で、単純にクオリティが高いというような表現では足りない。高コントラストで極めて発色がよく、スマートフォンのなかでは表現力が卓越している。これは写真表示や動画再生で生きるはずのポテンシャルだ。

NTSC比100%と色再現性に優れているのに加え、同社のデジタル画像補正技術が効いている。モバイルブラビアエンジンという同社のテレビのブラビアから継承された画像補正技術で、具体的にはコントラスト調整、カラーマネージメント、シャープネス、ノイズリダクションなどの効果を与えるものだが、静止画像の表示でも機能する。

このモバイルブラビアエンジンの補正はやや効きすぎと思える場合もあり、忠実な再現性という部分ではマイナス面もある。デジカメで撮影した画像がナチュラルではなく、油絵的な強い色乗りに見えることがある。そのためか、モバイルブラビアエンジンは必要に応じて設定を切ることもできる。

モバイルブラビアエンジンは必要に応じてオン・オフできる。


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【情報元、参考リンク】
Xperia SX製品紹介ページ


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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