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【発表会レポート】一体どのように変わるのか? 「spモードメール」から「ドコモメール」への変化を詳しくチェック!

NTTドコモ(以下、ドコモ)は11日、都内で新商品発表会を開催し、今冬商戦向けのスマートフォン・タブレット、iモードケータイなどの新商品を披露するとともに、新サービスや既存サービスの改善計画などについても明らかにした。その中の一つが、「spモードメール」の改善だ。


これまでドコモのAndroid(アンドロイド)スマートフォン・ユーザーの間で、評価が高いとは決して言いにくかった「spモードメール」だが、フィーチャーフォン(ドコモの場合はiモードケータイ)時代からの「@docomo.ne.jp」のアドレスを使わざるを得ないユーザーも多く、「spモードメール」は捨て去れないサービスだった。

そして、クライアント・アプリである「spモードメール」アプリには色々と使いにくい点や度重なる不具合などがあり、不満の声が多く聞こえていた。

しかし、今回、これまでのバージョンアップとは比べ物にならない大幅な変化が訪れる。


≪概要(サービス名、システム、対応端末など)≫

まず、サービス名称が変わる。

「spモードメール」から「ドコモメール」へ生まれ変わる。

さらにシステム面、ユーザーが利用するメールアプリも変わる。完全に刷新される。

従来の「spモードメール」では、受信メールはメールサーバーから携帯電話端末にダウンロードして読む形を採っていた。一般的な電子メールと基本的に同じシステムだ。しかし、「ドコモメール」ではシステムをクラウド化することで、受信メールのみならず送信メールも含めて、全てのメールデータがクラウド上に保存される。ユーザーは対応端末から「ドコモメール」のクラウドメールサーバへアクセスし、メールデータを利用することになる。

Googleが運営する「Gmail」と似たようなイメージのサービスへ変化する。


全てのデータがクラウド上に保存されることから、マルチデバイス対応も可能になった。自分が使っているメインのスマートフォンのほか、サブ端末やタブレットなどから同じ「@docomo.ne.jp」のアドレスのメールをやり取りできるようになる上、過去の送受信メールも閲覧できる。

この辺りもGmailと同じだ。Gmailも複数の端末から同じアカウントのデータを利用できる。

しかし、「ドコモメール」の場合は、同じアドレスを利用する2台目・3台目の端末でも「spモード」の契約が必須となる。加えて、マルチデバイスでの利用は、単にアプリから自分のアドレスとパスワードを入力するだけでは不十分で、事前に「マルチデバイスグループ設定」の申込みをした上で、アプリ上で利用設定をオンにする必要がある。

これらの設定をすることでマルチデバイスでの利用が可能になる。

マルチデバイス対応は、日常的に複数の端末を利用するユーザーの利便性を高めるほか、端末を紛失したときや、機種変更したときの移行をラクにするメリットもある。これまでは端末変更の際、メールデータのバックアップと、新端末側での復旧作業が必要だったが、今後はもっとスマートだし、バックアップの必要すらない。

ただし、クラウド上に保存できるデータ量には上限があり、最大で1GBまで、最大で8万件まで、となっている。

データサイズと件数はどちらか一方でも達するとそれ以上に関しては、一番古いメールから削除される。例えば8万件未満でもデータサイズが1GBに達してしまうと上限であり、逆に1GB未満でも件数が8万件に達すると、それ以上は古いメールから削除される。しかし、メールデータはメールアプリから削除していくこともできるので、自分で管理していけば、1GBでも十分だろう。また、消したくないメールは「保護」設定をしておけば、いくら古くても削除されずに残しておくことができる。

「ドコモメール」の気になる対応端末だが、当初はAndroid 4.0以降のOSを搭載したスマートフォンもしくはタブレットのみで利用できる。だが、2013年度上期(4月~9月)にはPC(パソコン)でも利用できるようになる予定だ。これはウェブブラウザからのアクセスになるので、実際にはPCではなく、iPadやspモード契約ができない他社のタブレットなどでも可能になる見込み。ただし、スマートフォンについては「GALAXY NEXUS SC-04D」と「らくらくスマートフォン F-12D」は非対応。Android 4.1への対応もサービスイン当初はなく、順次対応の予定(2013年2月もしくは3月からの予定)となっている。


≪メールアプリ≫

完全に別物になるので、使い方は改めて覚えていく必要がある。とはいえ、明らかに「spモードメール」アプリよりもUIがスッキリしているので、慣れれば使い勝手が良さそうだ。残念ながら、発表会で展示されたデモ機には、いくつかの画面のキャプチャ画像しか収められておらず、動きそのものを体験することはできなかった。

そのため、このアプリの挙動、本当の意味でのUIの使いやすさはまだわからない。

まず、アプリ起動直後のトップ画面の構成が変わる。従来は「受信メール」内のフォルダ、「送信メール」内のフォルダへのアクセスにはワンステップが必要だった。しかし、新アプリではトップ画面にフォルダ一覧が表示されるので、すぐにフォルダへのアクセスが可能になった。メニューにおいて一階層省かれたことになる。


さらに、メールの詳細画面もスマートフォン・アプリらしくなった。

添付画像も本文中にサムネイルが表示されるので、チェックがカンタンにできるし、そのメールに対するアクションも画面下に表示される「返信」「全返信」「転送」などのアイコンをタップするだけですぐにできる。以前はいちいちメニューキーを押してメニューから選択する必要があり、手間が多かった。

そして、デコメの使用も楽になる。従来はカテゴリ切替を行う際、いちいちカテゴリ一覧を開かなければならなかったし、デコメを探すのも一苦労だった。しかし、新アプリではカテゴリの切替、デコメを探す操作がフリックで簡単にできるようになるため、デコメの一覧性、検索性が上がる。しかも、カテゴリ内で最近使った順に並ぶので、よく使うデコメはスピーディーに探して入力できる。


「spモードメール」から「ドコモメール」への移行は2013年1月の予定。

期待して待ちたい。





UPDATE
保存可能上限の説明において、表現が適切ではない箇所があったため修正しました。上限を超えると、古いメールから削除されます。

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/プレスリリース

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