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【新機種レポート】 加速した「GALAXY SⅢα」は時代に追いついたか? 「GALAXY SⅢα」SC-03E

GALAXY SⅢα SC-03E
一見前モデルと変わらない外観。
NTTドコモ(以下、ドコモ)の2012冬モデルとして登場した「GALAXY SⅢα(SC-03E)」は世界的なAndroid端末メーカーであるサムスン電子のフラッグシップ端末とも言える「GALAXY SⅢ」(日本では2012夏モデル)を、クアッドコアCPUに変更したものだ。ドコモの発表会でこのGALAXY SⅢαに触る機会があったので、この端末の戦闘力がどれほどのものなのか? という話をしたい。

≪クアッドコアの威力は?≫

このGALAXY SⅢαは基本的には「GALAXY SⅢ」にクアッドコアCPUを搭載したものなので、個体のハード的基本機能はほぼ変わらない。ジャパンローカルの機能として、ワンセグ、おサイフケータイ(Felica)機能などは搭載するものの、防水機能はない。

GALAXY SⅢαのクアッドコアCPUはLGエレクトロニクスの「Optimus G」が採用するQualcomm製ではなく、サムスン電子製のExynos 4412(1.6GHz)になる。このCPUはARM Cortex-A9ベースで、ちょっと時代遅れ感がないでもない。最新端末のOptimus GやAppleの「iPhone 5」には最新のCortex-A15ベースのCPUが使われているので、世代遅れということになる。iPhone 5の「A6」チップはデュアルコアだが、GALAXY SⅢαと同程度の性能になる。

実際に使ってちょっと驚くのはホーム画面のスライドでの切り替えのスムーズさや指の動きへの追従レスポンスの良さ。GALAXY SⅢでもかなりスムーズだったのだが、GALAXY SⅢαではさらに軽さを感じる。アプリを使う以前に、操作感だけで進化を感じさてくれるわけだ。ちなみにOSはAndroid 4.1.1(開発コード「Jelly Bean」)だった。

OSはAndroid 4.1.1(Jelly Bean)


≪ディスプレイ≫

CPUが強化されただけでなく、ディスプレイも変化している。明確に表示が明るくなっているのだ。カタログスペック的にはGALAXY SⅢと同じ1280×720ドットの約4.8インチのスーパー有機ELだが、GALAXY SⅢにあった、“精細だがやや暗めな感じ”がなくなっており、表示が明るくなった気がする。

ちなみにボディカラーはサファイア・ブラックとチタニウム・グレーの2色。個人的には高級感のあるチタニウム・グレーのほうが好きだ。

サファイア・ブラックとチタニウム・グレーを並べたところ。

下はプレス向け画像。

GALAXY SⅢα(チタニウム・グレー)のプレス画像

GALAXY SⅢα(サファイア・ブラック)のプレス画像


カメラは800万画素で変わらない。


≪ユーザー・インターフェースの進化≫

ユーザー・インターフェースとしては、視線がある場合は表示を続ける「スマートステイ」などの、人にやさしい機能はそのまま搭載されており、さらにいくつかの機能が追加されている。

ホーム画面の左側にボタンのようなものが表示されており、これを右にフリックすることで主なアプリを起動するアイコンメニューが表示される。これがなかなかに便利だ。

左手だけでアイコンメニューを表示できる。

ほかに、特定の時間帯に機能を切ることができるブロックモードなども搭載されており、静かにして欲しい時間帯にメールなどの通知を切ることができるのが便利だ。


≪GALAXY SⅢから買い換えるべきか?≫

CPUの高速化に加え、100Mbpsの高速Xi通信に対応するので通信速度が高速になり、速度面ではGALAXY SⅢからの進化は明確だ。しかし、それ以外に進化ポイントはあまりないため、スピード大好きな人を除けば、現在GALAXY SⅢを持っている人はGALAXY S4を待つのがオススメかも知れない。

それ以外の人にもオススメ端末であることには違いないが、他端末との実力差は以前ほど大きくはないし、Optimus Gのような強力なライバル端末も存在する。スマートフォンの進化の速さは最近さらに加速して新しい次元に突入しつつあるのを実感する。

(記事:一条真人

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/GALAXY SⅢ SC-03E製品紹介ページ
GAPSIS/ドコモ、2012年冬モデル新商品を16機種発表。スマートフォン・タブレット10機種、iモードケータイ4機種、ルーター・フォトパネルラインナップ

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