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【AppComingイベントレポート】 2. jigtwi for Androidの紹介 ~jigtwi開発背景、最新版の機能、今後の開発計画など~

「AppComingイベントレポート」の第二回目では福岡県のドコモショップ西新店、薬院店において開催されたセミナーイベントの内容を紹介していきます。

jigtwi for Android

セミナーイベントは3日・4日の両日行われ、一日目は西新店で、二日目は薬院店を舞台としました。両日ともすでにスマートフォンを使われている方を中心に参加者が集まり、登壇者やイベント主催者とのやり取りが適宜入りつつのアットホームなイベントとなりました。

イベントのコーディネーターはAppComingの方波見豊氏で、セッションは下記の通りです。
  • (1) jig.jp 島田氏による「jigtwi for Android」の紹介
  • (2) LGエレクトロニクス 橋本氏によるドコモ向け夏モデル新商品の紹介
  • (3) GAPSIS編集長 長田×フリーライター 井上氏によるドコモ夏モデル紹介トーク

第二回目の記事では、(1)のjigtwiのセッションを紹介します。次回の第三回目では(2)のLG新商品の紹介セッション、第四回目ではドコモ夏モデル紹介トークセッションとなります。お楽しみに!


《jig.jp 島田氏による「jigtwi for Android」の紹介》

登壇者はjig.jpの事業推進部 マーケティンググループ グループリーダーの島田純氏(Twitterアカウントは@shimajiro)です。島田氏は現在、jigtwiの企画・開発・運営に携わっています。以下、セッションの内容を島田氏のトーク内容を話し言葉に近いイメージで紹介していきたいと思います。ただし、記事の文章は島田氏が話した言葉そのままではなく、補足説明を加えつつ記事化にあたって編集していますのでご了承ください。

島田氏


●jig.jp

jig.jpは携帯電話向けアプリケーション/サービスの企画・開発を手がける会社で、本社は東京・新宿、開発センターは福井県鯖江市にあります。開発するアプリケーションのジャンルは主に「ツール」系で、フルブラウザ「jigブラウザ」シリーズ、動画再生の「jigmovie」、Twitterクライアントのjigtwi、「モバツイ」などがよく知られるアプリケーション/サービスです。


モバツイは元々はマインドスコープが開発・運営していたサービスですが、最近同社を買収したことで、今ではjig.jpのサービスとなっています。結果、Twitterクライアントはjigtwiとモバツイの2つがあることになります。

ところで、福岡と鯖江ですが、実は新宿からでは福岡の方が早く着きます。新宿から鯖江へ行く場合、所要時間は4時間27分で、運賃は13,310円ほどかかります。一方、福岡へは飛行機を使えば3時間14分で行けます。さすがに35,280円の運賃が掛かりますが、鯖江の開発センターへ行くよりも早く着いてしまうんです。

新宿から福岡、鯖江までの所要時間、運賃を説明する島田氏


●jigtwiの開発経緯

jigtwiは「使いやすさ」にこだわった、携帯電話向けのTwitterクライアントで、iモード版とAndroid版が提供されています。先に登場したのがiモード版で、Android版はその後に作られました。

jigtwiのそもそもの開発経緯は、自分自身がTwitterと出会うときまで話がさかのぼります。Twitterを知ったのは2007年4月に「TechCrunch」(主に米国のスタートアップのサービスやIT全般のニュースを扱うテクノロジーブログメディア)で紹介された記事を見てです。それからTwitterを使い始めるものの、当時は日本人ユーザーも少なく、結局はすぐに休眠会員になってしまいました。

しかしその後、NokiaのS60向けのTwitterクライアントアプリ「Gravity」と出会い、「Twitterが楽しい!」ということに気づきます。そして2009年、日本でもTwitter人気が高まり、jigtwiの開発が始まることになります。


2009年当時の国内Twitterクライアント市場では、iモード向けにはモバツイ(当時は「movatwitter」)、「yubitter」などがありました。これらはウェブベースのサービスで、アプリではありません。ウェブブラウザからアクセスして利用するものです。そして、アプリとしてのクライアントは一つもない状況です。アプリベースのクライアントがないのですから、当然「iアプリベースのTwitterクライアントを作ろう!」ということになり、開発することになりました。


●jigtwi for iモード


「jigtwi for iモード」のコンセプトは3つです。

・アプリならではのスピード感
・使いやすいUI設計
・フルブラウザ機能内蔵

コンセプトに基づいた開発を行い、翌年2010年5月に「jigtwi for iモード」をリリースします。リリース後もバージョンアップを重ね、それに伴い、また時を経るにつれユーザー数も増加していきます。ところが、サーバコストまで増えてしまいます。

結局、ビジネスとしては売上が1円も上がらず……という感じで、ユーザーが増えれば増えるほど、jigtwiが使われれば使われるほど赤字になるという状況です。さすがにマズイですが、そんな中、ドコモが2010年12月をめどにiアプリ版の「App Store」ともいえるマーケット「dマーケット」の提供を開始することが明らかになりました。そこで、有料機能を搭載したバージョン2.0.0の開発に着手します。結果、2010年12月6日にjigtwi 2.0.0をリリースできました。これは「dマーケット」のオープンと同時です。


jigtwi 2.0.0の有料機能には、「マルチアカウント対応」や「フルブラウザ無制限利用可能」、「背景画像表示対応」、「配色設定カスタマイズ対応」、「タイムラインの自動更新」などがありました。有料機能をつけたことでのユーザーの反響に不安はありましたが、おおむね好評で、レビュー件数が318、お気に入り登録数が9,060になるなど、人気アプリのポジションを獲得しました。




●jigtwi for Androidの開発コンセプト

iモードケータイにおけるTwitterクライアントでは人気を博したjigtwiですが、外を見渡すと携帯電話事情には大きな変化が訪れています。各社からAndroid端末が続々と登場し始めるのです。そうなると、Android端末に機種変更したユーザーからjigtwiが使えませんとか、Androidにも対応してほしい、という要望が届くようになります。

ただ、Android向けにはその当時から多数のTwitterクライアントアプリが存在していました。それだけに「今更かなぁ」という印象もあり、悩みどころです。競合クライアントは多数あり、そもそも儲かりにくいマーケットとも言われていて、Androidで勝てるのか? など悩みどころ満載です。しかし、そうはいってもjigtwiのユーザーもどんどんスマートフォンへ移行している以上はやるしかない! ということでAndroid版の開発に取り掛かります。

「jigtwi for Android」のコンセプトは次の3点です。

・所見でわかりやすいUI設計
・タッチパネルに最適化されたUI設計
・片手で操作できること

UIは当初いろいろと試行錯誤しています。今の最終版とはメニューの位置や形状なども違っています。色々と試した結果、タッチしやすいサイズのボタン、片手でも操作できるようなメニュー体系など、使いやすいUIに仕上がっていると思います。



以上がjigtwiの開発経緯です。


●jigtwi for Android Version 1.3.0

jigtwi for Androidは8月7日にバージョン1.3.0にアップデートされます(本記事公開時点ではすでにリリース済み)。このバージョンではマルチアカウントに対応し、広告表示が導入され、有料課金に対応します。

従来バージョンでは広告表示はありませんでしたが今回のバージョンから表示され、月額105円を支払うことで非表示にすることが可能になります。機能的には無料ユーザー/有料ユーザーの間に差はありません。

ただ、広告については「ウザいなぁ」と思われないよう、表示タイミングなどには配慮しています。

そしてマルチアカウント対応ですが、最大5アカウントまで使うことができます。

マルチアカウントに対応させた場合、「誤爆」、いわゆる間違って別のアカウントからツイートしてしまうことが無いように気を使う必要があります。そこでUIに気を配りました。まず、ツイート作成画面に現在使用中のアカウントの表示がされるようになっています。

また、メイン画面でも使用中のアカウントが画面右上に常に表示されます。


ちなみにアカウント切替はメニューからの操作のほか、ボリュームキーに割り当てることも可能です。通常はメニューからいくつかの手順を踏まなければ切替不可能ですが、ボリュームキーに割り当てれば、ワンタッチで切替可能になります。


今回のバージョンではほかにも配色設定のカラーを3色追加し、via.meのサムネイル画像表示対応などもあります。



●jigtwi for Androidの今後の開発計画

最後に今後の対応予定ですが、下記のようなものがあります。
  • オリジナル絵文字対応
  • ミュート機能
  • ウィジェット対応
  • 多言語対応
  • UserStream対応
  • タブレット対応

さらにiPhone対応も予定しています。




以上でjigtwiのセッションは終了です。今後iPhone対応が図られる予定にあることや、ウィジェット対応、タブレット対応などは嬉しいですね。古くからAndroidでTwitterを利用しているユーザーの場合は、twiccaを使っている方が多いと思いますし、今ではTwitterの公式クライアントを利用している方も多いでしょう。

しかし、iモードケータイからの移行ユーザーにはjigtwiのUIは馴染み深いと思いますし、jigtwiにはjigtwiの良さがあります。まだ使ったことのない方も一度トライされてみてはいかがでしょうか?

次回はLG新商品のセッションについてお届けします! お楽しみに!


第一回/第二回


*上記リンクはシリーズ記事公開にあわせて追加していきます。


【情報元、参考リンク】
AppComing/【AppComingイベントレポート】1. ドコモショップ西新店・薬院店紹介&ドコモ向けLG新商品タッチ&トライ
AppComing/【開催レポート】Androidスマホプチセミナー・タッチ&トライ(ドコモショップ薬院店)およびAppComing Day! 非公式オフ(Optimus cafe)
S-MAX/福岡は“あつかった”!?AppComing読者キャンペーン 2012 Summer イベントに参加してきた【レポート】

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