GALAXY SⅢ SC-06D Marble White
本記事ではGALAXY SⅢの詳細と端末のファーストインプレッションを前編・後編に分けて紹介したい。
まず、GALAXY SⅢの発売時期は6月から7月をめどとされ、価格は実質的な負担額として1万円台中盤から2万円程度になるものと見られている。この価格は各種割引サービスを適用した上での想定額だ。
GALAXY SⅢ SC-06D Pebble Blue
≪グローバルモデルとNTTドコモ向けモデルの違い≫
NTTドコモ向けGALAXY SⅢとグローバルモデルの違いはいくつかあるが、端末のベース・ハードウェア、ボディなどには特に大きな違いはない。しかし、日本向け端末ではおサイフケータイに対応している。ところが、今後海外・国内での普及が予想されるNFCには非対応だ。すなわち、良い意味では日本向け仕様だが、近距離無線通信技術への対応としては完璧とは言いにくい。NFCに非対応のため、端末同士でNFCを介してデータのやり取りができる機能「Android Beam」や、サムスン電子の機能「S Beam」も利用できない。
また、グローバルモデルにはクアッドコアCPU搭載モデルとデュアルコアCPU搭載モデルがあり、前者はサムスン電子製、後者はQualcomm製となっている。前者はW-CDMAをサポートしている一方で後者はLTEに対応している。サムスン電子はこのラインナップの振り分けを国や地域、通信事業者によって変えて供給する方針を示しているが、日本のNTTドコモ向けには後者のQualcommのデュアルコア・プロセッサ(1.5GHz駆動) MSM8960を採用したモデルを投入する。
クアッドコアCPUでない点を残念と捉える方が多いとは思うが、実際の体感性能としては十分以上に快適さを実現している。
さらに、日本向け端末では、NTTドコモが提供するスマートフォン向け共通UI「Palette UI」がプリインストールされている。もちろん、必ずしもPalette UIを使う必要はなく、ユーザーは最初の起動時に選択できるほか、いつでも変更することができる。ちなみにワンセグも搭載されている。
日本向けの仕様変更の主な点はこれくらいだろう。
次に主要仕様に移っていきたい。
≪ハードウェアの主な仕様≫
OSはAndroid 4.0(開発コード「Ice Cream Sandwich」)、前述したようにプロセッサはQualomm製のデュアルコア1.5GHz、内蔵メモリは2GB RAM、ストレージ容量は32GB、外部メモリとしてmicroSD/SDHC/SDXCカードスロットを搭載(最大64GBのカードをサポート)、ディスプレイは約4.8インチのHD Super AMOLED(スーパー有機EL)で解像度は1280×720、ネットワークはXi(LTE)、FOMA(ハイスピード対応)、Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n準拠)に対応し、Bluetoothは4.0+HS、バッテリー容量は2,100mAhで、端末のサイズは約137×71×9.0mmで、重さは約139gとなっている。
カメラは背面と前面に1基ずつの構成で、両方とも裏面照射型のCMOSセンサーを採用している。裏面照射型のCMOSセンサーは、従来品と比べて夜間や室内などの暗い場所でも明るく綺麗な映像を撮影することができる。有効画素数はメインカメラが約800万画素、サブカメラが約190万画素だ。
端末のカラーラインナップはPebble BlueとMarble Whiteの2色となっている。
≪ソフトウェア/機能面の特徴≫
注目すべき機能はいくつかある。「ビデオポップアップ」、「Smart Stay(スマートステイ)」、「モーションUX」だ。特にビデオポップアップは実用上も便利な機能だ。
これは、動画視聴を小さなポップアップ画面でできる、というものだ。動画再生もしくはワンセグ視聴を小さな画面で行い、それ以外の画面スペースではウェブブラウザやメールなどを表示させ、操作することができる、というものだ。動画を視聴しながらの“ながら作業”が可能となるので便利だろう。
また、スマートステイも意外と便利かもしれない。
この機能は前面のサブカメラを活かしたもので、カメラでユーザーの視線をチェックし、ディスプレイのバックライト消灯をコントロールするというものだ。通常であれば、端末は操作を一定時間しなかった場合、設定された時間が経過するとバックライトが消灯する。しかし、電子書籍やウェブサイトを閲覧しているときなど、見ている最中なのに時間が経過してバックライトが消灯するようなことがあると思う。それを防ぐのがこの機能で、ユーザーの視線をチェックし、ユーザーが画面を見ていることが確認されれば、バックライトが消灯されないようになっている。
モーションUXは、いくつかのモーションを使って端末を操作できる機能で、端末を耳に当てると電話の発信をしたりすることができる。
続く後編では新商品発表会で展示されたデモ機のファーストインプレッションを紹介したい。
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【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/GALAXY SⅢ SC-06D製品紹介ページ