UQコミュニケーションズは14日、WiMAXのアップリンク(上り)の変調方式として64QAMを導入し、最大速度を15.4Mbpsに高速化すると発表した。提供開始時期は12月の予定。従来のアップリンクは最大速度10Mbpsだったが、今後は最大約1.5倍の速度でのデータ通信が可能となる。これにより、動画ファイルなどの大容量ファイルのアップロードが快適になることが期待される。
ただし、あくまでもシステム上の最大速度であり、電波状況や回線の混雑状況、利用端末などによって利用速度は異なるので注意したい。しかし、電波環境の良い場所などでは今まで以上の速度でのアップロードができるので、ユーザーにとって嬉しい改善になる。
具体例として12.5MBのファイルをアップロードする場合、10Mbpsでは約10秒かかるが、15.4Mbpsだと約6.6秒で完了する。写真や動画コンテンツをウェブ上にアップロードする機会の多いユーザーにとってはこの変化は大きい。
UQコミュニケーションズがWiMAXで採用している変調方式は下りでQPSK、16QAM、64QAM、上りでQPSK、16QAMだったが、12月中に上りでも64QAMに対応する。変調方式とは、電波にデータを乗せて送受信する際に最適な電気信号に変換する操作の方式のこと。電波環境にあわせて通信の安定化と速度を考慮したリソース配分が行われ、最適のパフォーマンスを発揮できる方式が自動的に適用される形となっている。今回の例では、QPSKは電波環境が良くないとき、16QAMは中くらいのとき、64QAMは良いときになる。
なお、今回のアップリンク速度向上に対応するWiMAX機器は現時点では未定だが、後日対応機種の一覧がウェブサイトで公開される予定。
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