改めて基本的な仕様をおさらいすると、搭載OSはAndroid 2.2。ディスプレイは静電容量方式のタッチパネルが採用された7インチ液晶。マルチタッチもサポート。CPUに関してはサムスン電子製のGALAXY Tabなどと比較するとやや物足りなく感じるQualcomm MSM7227 600 MHzだが、実際には日常用途であれば特に不自由を感じることもないレベルだ。ウェブブラウジングや普通の一般的アプリを使う分には問題ない。内蔵メモリは512MB RAM、512MB ROM。その他、背面のメインカメラに加え、正面左上にインカメラを搭載。Bluetooth 2.1、GPS/AGPS、加速度センサーなどの一般的機能も一通り揃える。
そして大きな魅力はSIMフリーであることと、Android Marketを利用できる点だ。これにより、用途の範囲や利便性が向上する。ただし、Flash Player 10.1に関しては発売時の時点では対応しない。将来に関しての対応も現時点では未定。
それでは実際にデモ機を触ったハンズオン動画を紹介したい。
とはいえ、今回は技術基準適合証明等の取得前の段階ということもあり、インターネット接続などは試していない。外観及びUIの感触、カメラ機能などのチェックのみとなる。動画では純正カバーも映している。
以下、簡単ながらデモ機を触った感触をお伝えしたい。
【デザイン、サイズ、重さ】
デザインは写真(下に掲載)や動画をご覧の通り。とてもシンプルで、良いデザインに仕上がっている。ディスプレイの外枠にあたるベゼル部分の幅も少なく、非常にコンパクトな印象を与える。実際のサイズは高さ110×幅179.4×厚さ11.05/11.25 mmとなっており、持ち運んで使うにも問題ない大きさだ。重さは380g。さすがに長時間片手で持ち続けるにはツライかもしれないが、7インチのタブレットとしては上位クラスの軽量さだ。基本的にデザイン、サイズ、重さに関しては大きな不満点はなく、ある程度万人に薦められるレベルだと思う。
【ディスプレイ】
7インチ液晶で解像度は800×480。多くのスマートフォンと同じ解像度になる。スマートフォンよりもディスプレイが大きい分、若干表示が粗い印象を受けないこともないが、液晶自体は綺麗なので、特に気になることもない。理想を言えば、1,024×600の解像度が欲しいところだが、値段が跳ね上がる可能性もあり、この点に関しては難しいところかもしれない。いずれにしても、800×480でも十分使える。
【タッチパネルの感触、操作性、UI】
タッチパネルの感触、操作性はサムスン電子のGALAXY S、GALAXY Tab、HTCのDesireなどと似たレベルにある。すなわち、Android端末としては良い方に入る。それに伴い操作性も悪くない。UIについては、良くも悪くもAndroidスタンダード。よく言えばシンプルでオーソドックス、悪く言えば地味。ただし、最終製品ではホームスクリーン左端にアプリのランチャーメニューが載る予定のため、メニュー周りは若干変わる予定。これも良し悪しだが、見た目の印象は少しオシャレになるだろう。ランチャーが載る程度であれば、必要以上に複雑になることもなく、操作性は良いままだろう。総括としてもタッチパネルの感触や操作性、UIは無難にまとまっている。
【中身、サービス】
通信事業者との協力開発による独自サービスが多数載るGALAXY Tabなどと異なり、FM600は基本的に素のAndroidタブレットに近い。若干カスタマイズされたUIが採用されたり、Camangi独自マーケットである「Camangi Market」アプリや日本語IME「Simeji」がプリインストールされるなどのカスタマイズはあるものの、ほとんど素のAndroidだ。これを良いと感じるか寂しく感じるかは人それぞれなので何とも言えないが、Android Market上のアプリを利用できるので、基本的にFM600から得られるユーザー・エクスペリエンスは申し分ない。
また、実は電話も使える。当然電話に対応したSIMカードが必要だが、FM600には通話機能も搭載されている。その他、テザリング機能(Wi-Fiルータとして利用できる機能)が装備されている点も注目したいところ。
【全体的な印象】
正直に言って、個人的には1台欲しいと思える端末だった。ただ、発売時点ではFlash Player 10.1をサポートしない点はネックの一つだ。これに関しては将来の対応予定も現時点では未定なので、判断に迷う部分。しかし、それ以外の部分に関しては奇をてらうような仕様もなく、非常にオーソドックス。操作性が良いのは好印象で、Android端末でよくある誤タッチなども少ない。多くの方が大きなストレスなく、軽快に操作できると思う。基本的に余計な機能やサービスは必要ない、というユーザーにはオススメできる端末だと感じた。もちろん、触った時間はせいぜい1時間弱程度なので、実際に日常的に長時間使ってみた場合の感想がどうなるかは、まだわからない。それでも発売が楽しみな機種であることは確か。
実際、GALAXY Tabを除くと現状日本で入手できる、法的に使用して問題のない(技術技術基準適合証明取得端末)7インチのAndroidタブレットと言えば、FM600しか有力候補がない。
下は端末およびカバー写真。
左写真、右写真:Galaxy S、FM600、iPhone 4の比較
右写真:SIMカード、microSDカードスロットを搭載
左写真:左からマイク穴、リセット穴、ヘッドフォン端子、mini USB端子。
右写真:アプリメニュー(※必ずしもプリインストールアプリではありません。参考画像)
左写真、右写真:アプリメニュー
左写真:電話もできる。右写真:端末情報画面
左写真、右写真:カバー取り付け穴。この穴にカバー側のホールド用突起をはめ合わせる
左写真、右写真:同梱されるカバー
右写真:カバーは折り返して使うこともできる。無理やりではなく、もともと折り返せるようになっている。
手前が低くなるように角度がつくので、キー入力には最適
手前が低くなるように角度がつくので、キー入力には最適
主なスペックは以下の通り。
- OS:Android 2.2(Froyo)
- CPU:Qualcomm MSM7227 600 MHz
- 内蔵メモリ:512MB RAM / 512MB ROM
- 外部メモリ:microSD/microSDHC
- ディスプレイ:7インチ液晶(解像度:800×480)、静電容量方式タッチパネル、マルチタッチ対応
- 背面カメラ:3メガピクセル、オートフォーカス機能
- 正面カメラ:300K VGA
- ネットワーク:GSM Quad-band、UMTS 900/1900/2100、HSPA、Wi-Fi(IEEE802.11b/g)
- Bluetooth:2.1+EDR
- 外部接続端子:mini USB、3.5mm オーディオ端子
- GPS/AGPS搭載
- 加速度センサー搭載
- 対応言語:日本語、英語、中国語など
- バッテリー容量:3,240mAh
- 動作時間:スタンバイ・・・最大25日間。 通話時間・・・最大26時間(GSM)、最大9時間(WCDMA)。動画再生&インターネットブラウジング・・・最大5時間。
- サイズ:高さ110×幅179.4×厚さ11.05/11.25 mm
- 重さ:380 g
Camangi Japan/FM600製品紹介ページ