NEC、カシオ、日立の携帯電話事業を担う新会社「NECカシオモバイルコミュニケーションズ」(以下、NECカシオ)の統合が6月1日に完了する。実際には3社の事業の受け皿となるNECカシオモバイルコミュニケーションズは5月1日に営業を開始しており、6月1日に行われるのはカシオ日立モバイルコミュニケーションズの吸収合併ということになる。この事業統合は海外の競争法審査の関係により当初の予定から遅れたが、ようやく3社の携帯電話事業の統合が完了し、本格的に始動することになる。
同社は今後、国内、そして海外における携帯電話市場でシェアを拡大していくために、競争力のある新製品の開発に取り組んでいく。そして、その中にはもちろんスマートフォンもある。
NECの遠藤信博社長は約2ヶ月前、SankeiBizの報道の中で、スマートフォンについて「早期に投入する」と意欲を見せていた。その時点から同社がスマートフォンの開発に取り組んでいることはわかっていたが、25日に開催されたNECカシオの夏モデル新製品発表会の席上で、より具体的な情報が明らかになっている。
同社は発表会の中で、年内にAndroidスマートフォンを投入する予定だと明かした。ITmediaは同社の山品正勝常務が次のように述べたと報じている。
「Android端末を年内に出す方向で進めている」
さらに、同社の製品は標準のAndroidにはない、同社ならではの機能が実装されたものになるという。
残念ながら現時点ではこれ以上の情報は明かされていないが、「年内」「標準のAndroidにはない機能」というキーワードから、ある程度想像を広げることはできる。キャリアはauだろう。KDDIは秋モデルの1つとして第2弾Androidスマートフォンをリリースすることをすでに明かしているからだ。それも、日本のケータイの定番機能のいくつかが盛り込まれた端末をだ。ワンセグ、赤外線、おサイフケータイが導入されたAndroidスマートフォンが秋モデルとして発表される予定と見られている。
おそらくNECカシオはそれらの機能に加え、これまでの同社のケータイ端末の開発で培ってきた技術・機能のいくつかを導入するのだろう。カメラの機能もハイスペックになるかもしれない。
上記の想像が当るとは限らないが、少なくとも彼らが開発しているAndroidスマートフォンが年内にいずれかのキャリアから発表され、早ければ年内にそのまま投入されることは確かだ。
情報元:「Androidは年内」――マルチブランドで国内外の端末市場に挑むNECカシオ
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